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多摩区・麻生区 社会

公開日:2022.10.07

生田の天然水
「恵水(めぐみ)」 在庫 残りわずかに
市、今年2月に製造終了

  • 市上下水道局100周年記念ラベルの「恵水」(今年2月製造)

 川崎市上下水道局は、多摩区内のさく井(せい)(井戸)の水を使ったペットボトル飲料「生田の天然水 恵水」の製造を今年2月に終了。同時点で4万80本製造し、来年2月までが販売可能期間だが、先月時点で在庫が約2500本となった。



 「恵水」は菅の井戸でくみ上げた地下水をペットボトルに詰め、2003年から製造。災害時の飲料水備蓄など、市広報等で活用されてきた。同局の各サービスセンターや市内約60カ所の自動販売機で販売し、14年には配送サービスも始めた。



 製造終了の主な理由は環境への配慮。市は脱炭素戦略を掲げ、プラスチックごみの削減に取り組んでいる。担当者は「備蓄啓発も目的の一つだったが、市民の備蓄意識は浸透してきた。広報紙など別の手段で啓発は続けていく」と話す。自販機業者との契約は9月末で終了。在庫がなくなり次第販売を終える。



「浄水場のシンボル」



 2016年に工業用水道を除いて閉鎖された生田浄水場の水源は多摩区内の井戸。一部は災害用井戸として整備されている。井戸の活用等を呼びかけてきた「かわさきの安全でおいしい水道水を守る会」の町井弘明代表は「(恵水は)生田浄水場の一つのシンボルで、おいしい水を広めるのに役立っていた。継続してほしかった」と語る。中野島の店舗で恵水を取り扱っていた鈴木久子さんは「皆に生田の水のことを知ってもらいたいと思っていた。また製造してほしい」と話した。

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