多摩区・麻生区 教育
公開日:2022.12.23
向の岡工高
定時制 教諭2人に県表彰
26年度「生徒募集停止」控え
2025年度の入試を最後に、26年度以降の入学生募集停止が決まっている県立向の岡工業高校(堰)の定時制。最後の4年生が在籍する28年度まで、学習指導に力を注ぐ。停止が発表された今秋、同校定時制の岩田訓幸教諭(34)が県教育委員会の優秀授業実践教員表彰、鈴木大教諭(41)が職員功績賞を受賞した。
岩田教諭は総合学科の主要科目「産業社会と人間」に尽力。グループワークを通じて生徒の興味・関心を引き出す、参加型の授業を展開してきた。一人ひとりの質問や発言を大切にし、主体的な態度を育む授業が評価された。
鈴木教諭は定時制生徒の進路指導に長く従事。就職先の開拓にも取り組み、生徒の性格や特性を理解した丁寧な指導が賞につながった。
「表彰を受ける教諭がいるのは誇らしい」と同校定時制の佐藤基泰教頭(51)。入学生の募集停止については、「優秀な職員や地域の方々に支えられてきた。少人数だからこそ、さまざまな生徒にきめ細かく対応できる定時制がなくなるのは残念に思う」と語った。
創立60年 歴史紡ぐ
向の岡工業高は1962年に創立し、今年で60周年。定時制は工業専門として63年に1期生が入学。2007年には、単位制総合学科となった。
県教委は今年10月、夜間定時制18校のうち6校の26年度以降の募集停止を決定。向の岡工業のほか横浜翠嵐、磯子工業、茅ケ崎、秦野総合、伊勢原が対象となる。少子化などに対応する県立高校改革実施計画(III期)の一環で、「多様な学習指導の展開が可能な規模となるよう、進学希望者の状況をもとに適正配置を行う」としている。
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