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公開日:2023.05.12

南生田在住書家・茂住さん
区へ作品を寄贈
「地域へ恩返し」思い込め

  • 寄贈した書の前で感謝状を持つ茂住さん(左)と藤井区長=4月28日

 書家で南生田在住の茂住菁邨(せいそん)(本名・修身(おさみ))さん(67)が4月28日、多摩区役所に自身の作品を寄贈した。同日、区役所で行われた贈呈式で茂住さんは、「地域の文化貢献の一助になれば」と思いを述べた。

 岐阜県古川町(現・飛騨市)出身の茂住さんは20歳から書の道を歩み始め、1980年に総理府(現・内閣府)に入府。辞令専門官として国民栄誉賞などの表彰状を手がけ、元号「令和」発表時の墨書も揮毫した。

 2年前に退職後、30年を過ごした多摩区へ寄与したいと、近隣にあり長く参拝を続けている長沢諏訪社の宮守・藤井征史さんに話を持ちかけ、長沢まちづくり協議会の末吉一夫会長を通じて寄贈が実現。数ある作品の中から末吉会長らと相談し「気あらゆる修行を積み、功徳を得る」の意が込められた『華厳』(けごん/縦168cm、横68cm)を贈呈した。

 書は区役所11階の1104会議室に展示された。28日に同所で行われた贈呈式で茂住さんは、「好きで書を続けてきたが、自分だけでできたわけではなく、地域の協力があってのこと。なかなか地域に根ざしたことをしてこられなかったが、恩返しの思いで寄贈し受けていただき感謝している。地域の皆さんに見ていただき、文化貢献の一助になれば」と語った。藤井智弘区長は茂住さんへ感謝状を手渡し、「大変光栄。スマートフォンなどの普及により文字を書く機会が減る中、書は日本の大切な文化。(区民の)皆さんが作品を目にすることで書に親しむ機会となることを願っている」と謝辞を述べた。

 書は同室に常設。防犯などの面で自由に入ることはできないが区は「鑑賞希望があれば個別に対応したい」としている。

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