多摩区・麻生区 文化
公開日:2023.08.18
多摩区在住桑原友里奈さん
家庭と救急隊、両立目指す
市内唯一の「日勤制度」利用
多摩区在住で、高津消防署の警防第1課救急係に勤務する桑原友里奈消防士(31)=人物風土記で紹介=は現在、川崎市内の消防署でただ一人「日勤救急隊員」の制度を利用している。近年、市消防局は救急隊業務の女性署員が家庭と両立しながら活躍できる社会を目指している。
通常救急隊の業務は、隔日勤務という24時間交代制で勤務を行う。
市内で4年前から始まった「日勤救急隊員制度」は、平日の午前8時30分から午後5時15分までが勤務時間となり、子育てなど家庭と両立しながら、現場業務が行うことができる。
桑原さんは2019年に結婚し、21年に出産、1年間の育休を経て、昨年復職。当初は現場業務での復帰を断念していたが、署内で同制度を勧められた。
復職後も救急隊に
「現場を2年間離れていたので、不安でしたが、この仕事が好きで自分の夢を諦めたくなかった」と話す桑原さん。川崎市消防局では、今年の2月から「救急救命士の復帰プログラム」も導入され、桑原さんも利用して救急隊員業務に復職した。
同署の救急係長の根本雅則さんは「女性隊員がいると、救助者が女性の場合に対応を行いやすいなど、とても助かっている」と話す。
「女性活躍社会」目指して
女性救命士の平均キャリアは「3年」という調査結果もあり、消防士や救命士として勤務する女性は結婚や出産後、現場業務に復帰するケースが少ない。
また、職場における女性比率も低く、川崎市消防局は「5・26%」(22年度)。警察官(10・9%)や自衛官(8・3%)と比べ、低水準となっている。
前署長の後押しも
中原消防署の熊谷智子署長は市内初の女性署長として今年の3月まで高津署の署長を務めており、全国で女性署員の働きやすさや活躍推進を目指している。当時桑原さんに日勤救急隊員制度を勧めた熊谷署長は、「火を消すことだけが消防の仕事ではない。女性が増えれば活動の幅も広がる。より多くの女性署員がこの制度を利用して、キャリアを積み上げてほしい」と話していた。
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