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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2023.10.27

大山街道ふるさと館学芸員として企画展「近代日本と高津の女性」を担当した
井野 彩奈さん
多摩区在住 26歳

歴史の面白さ、伝えたい

 ○…大山街道ふるさと館で現在行われている企画展を担当。明治から昭和初期の高津の女性を紹介する内容で「若い人にも歴史や館に興味を持って欲しかった」と企画意図を語る。読んで理解する歴史ではなく、当時の着物や装飾品、色鮮やかな展示と目で楽しむことを重視。また女性を特集した企画は同館で初となり「若い女性や夫婦で訪れてくれる人が増えました」とニッコリ。「歴史の楽しさを伝えたい」と思い話してくれた。

 ○…2022年の春から同館の学芸員として勤務。大学卒業後、好きな事を仕事にすることに不安を感じ、一度販売業に就いた。年の離れたお客さんと演劇の趣味が共通し、大切な友人となった。ある時病気を患ったことを知り、来店の度に趣味の話で支えると元気を取り戻し「人のための行動することの大切さを学んだ」と当時を振り返る。今でも同館を訪れた人とは、楽しく話すことを心掛けている。

 ○…広島県出身。歴史好きな母親の影響もあり幼少時から遺跡などに遊びに行っていた。歴史が面白いと感じたのは、小学時代の学習塾の先生の影響。「有名俳優やアニメキャラで例えたりするんです」と笑顔で話す。また中3の日本史の教諭からは「遣唐使の授業でも、中国側は日本人を見て何を思ったんだろう」と物事を色々な視点で考える楽しさを学んだ。「他にも新しい視点があるのでは」と歴史にのめりこみ、大学で考古学を専攻する契機となった。

 ○…趣味は城巡りやカメラ。またオリジナルのアクセサリー制作では販売も手掛けるんだとか。「歴史は汚すのも、壊すのも一瞬。ただ復元はできたとしても、オリジナリティはそこにはない」と持論を展開し、大切に保存されている文化財の重要性を説いてくれた。

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