多摩区・麻生区 文化
公開日:2023.12.01
中野島 慶念寺
徳川家由縁の本尊を安置
菩提寺の痕跡残す木仏
中野島にある浄土真宗本願寺派川崎多摩布教所「慶念寺」(小林賢五住職)はこのほど、新しい本尊として、阿弥陀如来立像を迎えた。
同寺は、都市部で宗派の教えを広めるため、築地本願寺の布教所として2016年に開所。宗教法人化に向けて浄土真宗本願寺派と包括関係を結ぶにあたり、宗派の基準に沿った木像を三重県の寺院から新たに本尊として迎え入れることとし、準備を進めてきた。
新しく本尊とする寄木造りのこの木仏、欠損などの修復のため一度解体したところ、本体の内側に文章が記されていた。加えて、和紙で書かれた巻物も収められており、それらを小林住職らが読み解くと、木像は正保3(1646)年に制作されたもので、松平家・徳川将軍家の菩提寺として知られる成道山大樹寺(愛知県岡崎市)に由来すると考えられることがわかった。小林住職は、「由緒のあるご本尊を大切にお迎えしたい」と、修復が完了するのを心待ちにしてきた。
修復を終えた本尊は11月9日に同寺に到着。螺髪(らほつ)の生え際からつま先まで約54cm、台座を含めると115cmほど、衣は金箔、顔には金粉が施され、厳かな雰囲気をまとっていた。19日に本尊が代わる入仏法要を行い、20日には今回の修復に携わった若林佛具製作所築地店の関口将一郎店長らにより装飾され、従来の本尊は丁重に保管された。関口店長は「うっとりしてしまうような良いお顔。つくられた時は、このような見た目であったと考えられる。江戸時代末期の仏様は比較的多いが、それ以前につくられたものは貴重」と新しい本尊について説明。小林住職は、「この姿をずっと思い浮かべていた。これほど近くでご本尊様が拝めるお寺はなかなかないと思う。ぜひお気軽にお参りいただければ」と話していた。
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