戻る

多摩区・麻生区 トップニュース文化

公開日:2023.12.22

区内小学生
動画で地元の魅力発信
商店街を取材 企画構成も

  • 上映会で動画を見る来場者=なかむらさん提供

  • 店を取材する子どもたち

 市民団体「たま結び」(なかむらなつき代表)は12月10日、商業施設「GINZA FOREST」2階で「たまむすびーずちゃんねる動画上映会!」を初めて開催した。区内の子どもたちが商店街の店舗を取材し、まとめた動画を会場で約60人が鑑賞した。なかむらさんは「動画発信を通じて主体的に子どもたちがまちを知るきっかけになった」と思いを述べた。

 同団体は子どもたちを中心に区内の人とまちを結ぶ懸け橋となるイベントなどを企画・運営しようと、今年5月に発足した。メイン事業の一つである「まちたん!プロジェクト」は、子ども視点でまちを取材、動画で発信していくというもの。大人と協力しながら、動画の企画や構成なども自分たちで考えた。

夏休み4日間で

 夏に4日間かけて行われた体験企画には小学生18人が参加。ご当地ユーチューバー「たまむすびーず」1期生と銘打ち、学びを深めた。初日は元NHKディレクターを講師に迎え、企画や構成のポイント、動画投稿のルールなどを教わった。2日目は専修大学「地域研究会」の学生の協力を得て、向ヶ丘遊園の歴史をクイズ形式で楽しんだ。実際の取材に向けて「誰に見てもらう動画か」「どうしたら見てもらえるのか」を子どもたちが考えたという。

 3日目に5つのグループに分かれ、区役所通り登栄会商店街振興組合(三平雅美理事長)の5店舗を取材、撮影を実施した。子どもたちは積極的に質問を重ね、店のことを知ろうとしていた。経営する「丸栄生花店」で取材に協力した三平理事長は「花屋のことを一生懸命、知ろうとしてくれた。自分たちで考え、まちのことを発信してくれるのはうれしい。 地元愛を育む取り組みだと思う」と話した。同店を取材した高木詩月さん(10)は「お花屋さんがどんな仕事をしているのか、分かった」と振り返った。美容室「YUEN HAIR」のオーナー・吉野耕平さんは「子どもたちは、最初は緊張している様子だったが、途中から楽しそうに質問を多くしてくれた。店のことを一生懸命伝えようとしてくれたのがうれしかった」と笑顔を見せた。児童は、美容室だけではなく、Tシャツや駄菓子の販売、貸本棚もある同店の特徴に着目、理由を質問していた。吉野さんは「小さいお子さんや子育て世代のお客さんに楽しんでもらいたいと思い始めた」と答えていた。最終日はBGMや文字などを入れて大人たちと動画を編集。完成した動画を10月ごろからユーチューブ上の「たまむすびーずちゃんねる」で公開している。

「貢献を実感した」

 上映会では、完成した5本の動画を来場した人たちと一緒に鑑賞。取材を受けた吉野さんと服などの修理を行う「mammy popo」の店主・津末敬子さんが登壇し、撮影の思い出などを話す時間も。津末さんは「完成度も高く驚いた。動画を通じて、お店のことを知ってもらえた」と喜んだ。丹羽悠人さん(12)は「動画発信で、自分が地元のまち、暮らしに役立ったと感じた」と感想を述べた。

 今後「たまむすびーず」は、区内の見所やイベントなどの発信も行う予定。来夏にワークショップを企画し、2期生を募る。なかむらさんは「動画も形になり、お店の方々にもよろこんでもらえたと思う。子どもたちが熱心に質問をするなど、主体的に関わってくれた」と振り返った。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

多摩区・麻生区 トップニュースの新着記事

多摩区・麻生区 トップニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS