川崎市で「音楽のまち(おんまち)づくり」の推進が始まり今年で20年。「音楽のまち・かわさき」で育った20歳前後のアーティストが出演するテレビCMが、このほど完成した。
CMは市民団体「音楽のまち・かわさき」推進協議会の発足20年の節目にあわせ、さらなる「音楽のまち」の充実や認知拡大を目的に制作。出演は市内在住または在学の5人で、昨年11月のオーディションを通じて決まった。キーメッセージは「わたしたち 音楽のまち はたち」。同会事務局次長の前田明子さんは「『音楽のまち』が定着した環境下で育ち、現在音楽に携わっている人たちがまちのために、と集まってくれた。これまでの20年と未来ある姿を伝えたい」と話す。
現在、同会の公式ユーチューブチャンネルで配信しているほか、tvkや市内のデジタルサイネージなどで1年間放映される予定。
多彩さ表現
表現するのは「川崎の音楽の多彩さ」だ。ソングライターやプロデューサーとして活動する市内在住の青木慶則さんが制作した楽曲にあわせ、出演者がレコーディング。映像ではベース、トランペット、バイオリンなどで表現する姿が映し出されている。撮影は多摩川河川敷やミューザ川崎シンフォニーホールなど出演者の思い出の場所で行われた。トランペットの演奏でCMに参加した多摩区在住の樋山苑華さん(20)=人物風土記で紹介=は、「中学や高校の時、演奏会で楽器を持ってミューザの光る廊下を控室まで歩いたことをよく覚えている」と語る。
同会は、2つの音楽大学や市民オーケストラ、多数の音楽団体といった市内資源を背景に音楽のまちづくりを進めるため、2004年に発足。主催公演を手がけるほか情報プラットフォームとして市内の音楽イベント情報を集約し、ウェブサイトで発信している。現在は年間で約2千件の情報が集まるという。
市制100周年と重なる今年は、複数の特別企画も予定。その一つが伴奏音源に合わせて市民がオリジナルの8小節の歌詞とメロディーをつくる「自分の川崎市歌をつくろう」というプロジェクトだ。前田さんは「音楽に携わる人の後方支援以外にも、音楽で自分を表現してもらえる機会にできれば」と話している。
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