多摩区・麻生区 社会
公開日:2025.08.20
明大登戸研究所資料館 戦後80年
「戦争の本当の姿」伝える
10代向け特別イベントで
終戦から80年を迎えた8月15日、明治大学生田キャンパス内の平和教育登戸研究所資料館で、10代のための特別イベント「ひみつの研究所をさぐれ! 〜登戸研究所と戦争の裏側〜」が開催された。小学5年から高校3年までの18人が日本の加害の歴史について学び、考察を深めた。
同イベントは、戦争中に「秘密戦」の兵器を製造していた旧日本陸軍登戸研究所の史実を、戦争を知らない世代に伝える試みとして昨夏に初めて実施された。2回目の今年は申し込みが殺到し、定員より3人多い18人が市内外から参加。イベントの進行には同大の学生ボランティアの意見を取り入れ、山田朗館長の解説のもと館内を回った後、3グループに分かれて自由な雰囲気のもとで意見を交わした。
戦時中、登戸研究所で働く人は所内のことを口外することを禁じられていたことについて、参加者が「終戦後に『ヤバいことやってた』と暴露する人がいなかったのはなぜか」と質問すると、進行役の学生は「研究所内の立場がそれぞれなので、沈黙した理由も一人ひとり違うと思う」と回答。逆に学生から「もし国から給料を出すから研究所で働けと言われたらどうする?」と質問され、「闇バイトと違って国の命令なら、危険だとは思わずに働くと思う」と即答する参加者もいた。
イベントの最後には全員からの質問に山田館長が答えた。愛知県から参加した高校3年生の野牧叡人(えいと)さんは「日本にとって都合が悪い秘密の歴史を研究し、資料館で伝える意味は」と鋭く質問。山田館長は「人間は戦争でどんなひどいことでもやってしまうもの。戦争を知る世代が消えゆく時代に、戦争の本当の姿を伝え続ける必要がある」と回答した。
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