民主党市議団市政レポートNo.46 都議会”ヤジ” 問われる議員の資質 川崎市議会議員 おしもとよしじ
「早く結婚した方がいいんじゃないか」「まずは、自分が産めよ」「産めないのか」またしてもこのような形で政治家の発言が取り沙汰される事態となった。都議会議場で、セクハラというべき”ヤジ”が女性議員に浴びせられた問題で、自民党鈴木章浩(あきひろ)議員が発言を謝罪したが、近年、政治が女性の社会進出や就労環境の改善、子育て支援といった政策を打ち出しながら、このような不見識や偏見が露呈され、政治不信、世の中の常識からあまりにもかけ離れた意識転換の遅れを改めて指摘される結果となった。しかも、現政権は、女性の活躍の機会拡大を「成長戦略の柱」に据えており、より現場に身近な与党の自治体議員がその理念や取り組むべき課題を理解していればこのような発言には至らなかったはずだ。さらに、産みたくても産めない方や予期せぬことで子を流さざるを得なかった方の気持ちを深く傷つける発言であり、そのような経験がある我が家でも憤りを覚える。また、政治の失言は、女性に対してだけでなく、「最後は金目でしょ」との自民党石原環境大臣の原発事故汚染土・中間貯蔵施設建設をめぐる発言により、被災者にも浴びせられた。
市議会においては、このような品位を欠くヤジが飛ぶことはないが、一部の会派の議員から自らの意図と違う発言をしている議員に対して「もう時間だ。」などと、議事を妨げようとする場面もあった。しかも、そのような議員に限って毎定例会ごとに30分与えられる発言の機会に質問とは関係ない発言をしたり、質問自体行わない議員すらいる有り様だ。
鈴木議員が都議会に初当選した07年・都議会補欠選挙、私は、次点となった他陣営で選挙に携わった経緯があり、その後、その候補も当選し、私も秘書として都議会で活動した経験から面識も少なからずある。さらに、私が市議になってから民主党市議団の同僚議員に鈴木議員の大学生になる娘さんもインターンシップに訪れており、多少の縁があっただけに残念であり、その娘さんの心情を思うと居た堪れない。
鈴木議員の選挙のキャッチフレーズが今でも耳に残る。「ヒーロー、ヒーロー鈴木あきヒーロー」議員としても父親としてもそのようなヒーロー像はいまや何処にもない。
市議・押本吉司
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4月19日
4月12日