市民の自宅の床の間にある掛け軸や骨とう品、会社の重役室に飾られている絵などを中心に集めた「市民愛蔵品芸術作品展」。今月11日までミューザ川崎シンフォニーホール4階で行われている。
作品展は市制90周年を記念し、川崎市観光協会(斎藤文夫会長)と川崎市文化財団(北條秀衛理事長)が発起人となり、実行委員会(斎藤文夫委員長)を立ち上げた。川崎商工会議所ら地元経済界や奉仕団体、市民団体が協力して準備を進め、日本画、版画、写真、彫刻、陶器など様々なジャンル約160点が集まった。「びっくりするような愛蔵品ばかり。市民の文化度が高いことを日本中にお知らせできた」と、斎藤委員長は誇らしげに語る。
会場には岡本かの子の初版作品や旭町小学校出身の人間国宝の松井康成の練り上げ茶碗をはじめ、川崎ゆかりの作品が多数展示。稲毛神社にある「天地睨みの狛犬」を手がけ、平城遷都1300年祭の公式キャラクター「せんとくん」の作者でもある薮内佐斗司の作品などが見られる。
川崎市文化大使の佐藤征一郎氏からは「モーツァルトの手紙」や「羊皮紙に描かれた中世の楽譜」など「音楽のまちかわさき」らしい作品が寄せられた。市役所特別会議室に飾られている日本画家で市文化賞受賞者・結城天童の「明ける多摩川」も並んだ。
中原町の川崎市合併を巡った顛末を記した新聞や選挙ビラといった時事モノ、幕末に活躍した勝海舟や山岡鉄舟の書や女優オードリー・ヘプバーン直筆のサイン色紙など、なじみ深い作品も。
期間は3月11日(水)まで、午前10時から午後5時、最終日は午後7時まで。
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