県自動車整備・県自動車整備商工組合の川崎中央支部会長に就任した 和泉 誠一さん 上平間在住 64歳
逆風を力に、視線は先へ
○…自動車整備業をはじめ、バス、タクシーなどに携わる中原区と幸区の自動車関連企業約80社を束ねる。組合は今、後継者問題を抱え、電気自動車やハイブリッド車など近代化の波が押し寄せ、ここ10年で20社が廃業。若者の車離れも痛手だ。「課題は明白。時代の変化に対応していくためには若い担い手の育成、最新技術の習得や情報共有など、組織だからこそできる取り組みを進めていきたい」と前を向く。
○…川崎で生まれながら小学生の頃にスキーにハマり、高校ではノルディックスキー競技でインターハイ優勝。一度はその道に進むことも考えたが、「親父の家業を継ぐことが長男の宿命」と割り切りこの仕事に。そんな息子の思いを汲んでか、「仕事から離れた趣味などに対して父は寛大でした。スキーやトライアスロンなど、好きなことを自由にさせてもらいましたね」。父は10年前に他界したが、そうした経験を活かし、今は市トライアスロン協会の副会長、中原消防団や地元神社の世話人を務めるなど地域貢献にも精を出す。
○…4階建ての事務所兼住居という一つ屋根の下で、長男と長女の2家族と計9人で暮らす。今も良好な親子関係は、熱心な子育ての賜物かもしれない。「子どもが小さい頃は富士山の山頂に登ったり、海外のマラソンやロードレースに参加したり、休みの日はいつも色々な場所に連れていったね」。今も3家族でよく外食に出掛けるという。「子や孫と暮らせるのは幸せだよ」。親から受けた優しさを子や孫にも与えている。
○…「厳しい時こそ、地元企業にしかできないことがある。顔の見える関係の中で、朝も夜もどんな悩みにもお応えできるのが我々の強み」。その一環として、女性の力の必要性も感じている。「今は女性が活躍する社会。車業界でも女性が台頭してきている。その新しい変化も取り込んでいきたい」。逆風の中でも、視線は先を見据えている。
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3月29日
3月22日