市立宮内中学校・陸上部出身で東海大学付属相模高校(相模原市)2年の山口竜さん(17)が6月19日、関東高校陸上競技大会南関東地区予選の男子4×100メートルリレー決勝に出場した。同校は40秒87で3位となり、7月末に福井県で予定されているインターハイへの切符を手にした。
決勝は等々力陸上競技場で行われ、予選を勝ち抜いた8校が対決。アンカーでバトンを受け取った山口さんは後ろの選手に詰められながらも、3位を死守。4位との差は0・1秒だった。山口さんは「地元の安心感があり、いつもよりリラックスして走れた。全国出場は絶対に成し遂げたかったので、ほっとしている」と話す。
山口さんは昨年、高校に進学するも新型コロナの影響で部活動は夏ごろまで中止に。「モチベーションを維持するのは大変だったが、情けない記録を残したくない」。その一心で、予定すらも決まっていない大会を常に思い描き、多摩川の河川敷や等々力緑地で一人、汗を流した。高校生になって初めての大会が行われたのは昨年8月。自己ベストに近い記録をたたき出した。「陸上の気持ちよさを再確認した。怠けずに練習してよかった」と思いを込める。
陸上で広げた「輪」
宮内小1年の頃に陸上を始め、宮内中在学時には関東大会での優勝や川崎市年間最高記録を樹立するなど、数々の好成績を残してきた。「昔は内気で、人と話すのが得意じゃなかった」というが、活躍を知った同級生や地域の人からよく声をかけられるように。「陸上のおかげで自信がつき、性格も明るくなったと思う」と笑顔を見せる。山口さんが小学生の頃から通う文具店・三将堂(宮内)の石井幸子さん(75)は、店を休んで応援に行くことも。「昔から運動神経がとても良かった。怪我に気を付けて、これからも活躍してほしい」とエールを送る。
将来の夢はオリンピック出場。同年代で活躍する選手らに刺激を受け、「自分にも不可能じゃない。努力さえ続けたら」。自分を信じ、世界へ羽ばたく日を夢見て、ひたむきに駆ける。
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