市政報告 通学路の安全対策と不審者対策について 川崎市議会議員 松原しげふみ
川崎市教育委員会では平成24年6月に「川崎市通学路安全対策会議」を設置し、関係機関とともに緊急合同点検が実施され、路面標示やガードレール、横断歩道の設置、交通規制の導入など、様々な対策を講じてきました。さらに登下校の安全対策の一つとして各学校ではPTAや地域の方々の協力を得て子供たちの通学路の安全点検を実施しております。また中原区では通学路にある開かずの踏切の問題も浮上しております。各学校からは、毎年危険箇所と考えられる場所について「通学路安全対策会議」宛てに改善要望を提出する事が可能になっておりますが、過去に於いて改善要望を提出し、検討の結果「改善不要」「改善困難」と判断された箇所については再要望する事ができません。結果については毎年3月頃に学校長宛てに送付される対策状況一覧表に記載されておりますので、学校にて確認することができます。児童生徒が安全に通学するための対策でありますので、通学路でない箇所への対策は行うことができない事になっておりますが、通学路に該当しない箇所についても危険箇所と思われる場合については学校が作成する安全マップに反映するなどして情報共有を図る事が求められます。
学校では日頃より通学路の安全点検を行っており、児童生徒の安全確保に努めておりますが、先般、千葉県八街市に於いて下校中の児童の列にトラックが突っ込み、5名が死傷する痛ましい事故が発生しました。このような事故が起きた事を受け、通学路の交通安全を一層充実し、確保する事が重要であります。文部科学省からも本年7月に通学路における合同点検の実施についての依頼があり、本市についても、学校、教職員、PTA代表、市内警察署交通課担当、道路公園センター整備課担当の参加を得て、合同点検が実施されました。市内で14カ所が新たな点検箇所となり、中原区では玉川小学校区の交差点(中丸子609番地)が点検箇所となりました。なお、令和3年度の改善要望は別表の通りで各区より提出されております。早急な対策を求めてまいります。
通学路の安全対策は交通安全だけではありません。2019年5月、多摩区登戸駅近くの路上で私立小学校の児童がスクールバスを待っていた午前7時45分頃、近づいて来た男性に相次いで刺され、児童や市民が多数死傷する事件が発生しました。不審者にも目を配らなければなりませんが、不審者かどうかを事前に見極めることは不可能に近く、特定の個人や集団を不審者扱いにすることは人権問題へ発展する可能性が生じ、子供たちには大人不信、人間不信を増長させかねません。悩ましい事ではありますが、引き続き警察はもとより、町内会自治会、地域のボランティア等の皆様の協力を得る事や、防犯カメラの増設、防犯灯の設置など、地域が一体となって不審者対策に取り組む事が必要であります。特に喫緊の対策として考えられるのはスクールガードリーダー(各自治体の教育委員会から委嘱された防犯の専門家で警察官OB、教職員OBの方々)の拡充やスクールガード(ボランティア)の養成、資質の向上を促進する事による体制の強化が必要ではないでしょうか。
いずれにいたしましても、登下校の安全対策は重要な教育課題と捉え、子供たちが安心して教育を受けられる環境を整備することにより、通学路の安全対策を推し進めてまいります。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
TEL:044-751-8855
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4月19日
4月12日