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中原区 社会

公開日:2022.03.04

【Web限定記事】依存症回復支援施設「コージープレイス」
「立ち直りへの歩み」形に
7周年機に記念誌発行

  • 冊子を手に笑顔を見せる山田施設長

 薬物、アルコールなどの依存症の回復を支援する川崎市内の女性専用施設「コージープレイス」が、7周年を記念した冊子を発行した。

 2019年に開設5周年を迎えた同所は、新型コロナの影響で20年2月に予定していた記念フォーラムを中止した。「何か形に残したい」という思いと、コロナにより利用者からのアクセスも減っていたことから、発信手段の一つとして記念誌製作に至った。

 タイトルは「Cozy Place 私たちの居場所〜社会の中で生きていく」。関係施設の支援者らのメッセージや日頃の活動を収めた写真、利用者や卒業した人の体験談が寄せられている。施設長の山田きよみさんは「今困っている人、生きづらさを抱えている女性たちに届けば、という気持ちを込めた」と思いを語る。

地域での理解深めて

 コージープレイスは、川崎ダルク支援会がダルク関連では県内初となる女性専用施設として14年に開所。「居心地の良い場所」を意味し、午前10時から午後4時にオープンする通所施設だ。山田さんとスタッフの中川香さんが主に運営を担い、市内外から20〜40代の登録者7人が通う。自分の気持ちを正直に話す場として開かれる「言いっぱなし・聞きっぱなし」のミーティングでは「薬を使いたい、ということもありのままに話し、質問も否定もせずに共感を重ねていく」と山田さん。専門講師によるヨガや手芸のプログラム、グループワークも行い様々な経験の機会を提供する。

 子育て中や、家族や周囲の目の厳しさもあり「男性より女性の方が施設に通うハードルは高い」と山田さんは話す。その中でも、地域で受け入れてもらったという経験が依存症から立ち直る力になるという。「理解ある地域の方が増えていけば、当事者の安心も増えていく。今回の記念誌がいろんな人に目を通してもらえたらうれしい」

 記念誌は、行政機関や病院などに配布しているほか、希望者には着払いでの郵送も可能。

 問合せは同所【電話】044・789・8370。

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