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中原区 社会

公開日:2023.06.30

中原警察署・岩永署長インタビュー
 区内で多発する自転車の事故&窃盗を考える

  • 記者のインタビューに答える岩永浩署長

 比較的平坦な土地柄、自転車利用者の多い中原区。今年に入り自転車が関係する事故と盗難事件が増え、県下でも高い水準にある。今回、中原警察署の岩永浩署長に交通安全と防犯の観点から事故防止や犯罪抑制に向けた取り組みについて聞いた。

【交通安全について】

 ――中原警察署ではここ数年、自転車事故防止の取り組みに力を入れています。

 「通勤や通学に利用される方から小さな子どもを乗せた保護者など、自転車を利用する人が多いのが中原区の特徴です。人口が26万人を超え、一方通行や見通しの悪い道路が多い地区であることも事故が増えている原因と考えられます。さらにコロナ禍が落ち着きをみせ、出掛ける機会が増えたことも理由にあげられます。自転車事故が減れば、交通事故全体の件数の減少にもつながりますので自転車の事故防止対策は重要な課題になっています」

 ――今年の区内の人身事故は、6月14日時点で154件発生(前年同時期と比べ52件増)し、そのうち自転車が関係する事故は69件(同29件増)と増えています。

 「残念ながら、全体の44・8%を自転車事故が占めています。県下54署中、ワースト1位。特に朝と夕方の通勤・通学の時間帯が多く、一時停止や信号無視、車間のすり抜けなど何らかの交通違反が原因となっています。事故を抑止には、自転車利用者のモラルを向上させることが鍵を握ると考えています」

 ――具体的にどのような対策を行っているのでしょうか。

 「4月から義務化された自転車利用者のヘルメット着用の周知を図るほか、毎月1日と15日の『交通安全の日』に行う交通指導取締り活動、署員による街頭での声掛け強化、小学校や企業などで行っている交通安全教室などで交通ルール厳守を呼び掛けています。また、交通課が外郭団体の協力を得て、自転車マナーアップキャンペーンにも取り組んでいます」

【防犯活動について】

 ――区内では今年に入り自転車盗の発生件数も増加しています。安易に盗まれないために注意すべき点があれば教えてください。

 「7割以上が鍵をかけていない状態で被害にあっています。犯罪者心理としても鍵がかかっている自転車は盗みにくい。駐輪場であっても必ず鍵をかける、できればダブルロックすることでほとんど防ぐことができます。署員が見回りや啓発チラシを配布することにも、制服効果による抑制力があると考えています。これからも交通ルールを守っていただくとともに、犯罪を起こしにくい環境づくりへの協力を呼び掛けていきたいと思います」

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