市政報告 プールの水流出に波紋拡大「妥当」と「撤回」の主張対立 川崎市議会議員 松原しげふみ
プールの水6杯分を作業ミスで出しっ放しにしたとして、川崎市が市立小学校の校長と教諭に対し損害賠償を求めた事について波紋が広がっております。事の始まりは8月10日の教育委員会の報道発表を受けた翌日の新聞各社の掲載記事からでありました。その内容は「市立稲田小学校でプール開きに備えた際、水を5日間流し続けるミスがあった。市教委は、他の自治体のケースを参考に民法の規定に基づいて市が半額を払い、残りの約95万円は校長と注水を担当した教諭に負担を求め、二人は賠償する姿勢を示している」との記事でありました。その後8月19日のT新聞に「校長と教諭に賠償請求、市教委に抗議の声」との見出しで、「教員不足が加速する」「もし民間企業でミスして損害を出しても請求されない」との抗議の声を伝えた。これに対し「反響は想定以上」「意見は受け止めているが、賠償請求も苦渋の決断」と市教委の話を掲載。8月29日のT新聞、K新聞に「過失責任請求は妥当」「川崎市長、教員不足は別の話」と市長の見解が掲載され、30日のM新聞には「プール流出、個人賠償批判殺到」「川崎市長『半額妥当』主張が火に油」の見出し。9月5日のT新聞「教員らから反響続々」の見出しで、教員からの200件を超える反響の声の一部が紹介されました。9月7日K新聞に「過重な負担早期撤回を」の見出しで、自由法曹団神奈川支部の早期の撤回を求めた声明の記事。9月13日のT新聞は稲田小の児童の保護者が一口500円で賠償を補填する寄付を募り、18日間で67万円が集まったとの掲載。9月14日の各紙に撤回を求める3800筆の署名が川崎市教職員連絡会から市教委に提出されたとする記事が掲載。9月16日の各紙には「賠償金支払いけじめ」「あふれたプールの水、校長側が賠償支払」等々、支払いを求めていた水道料金が全額支払われた事と、撤回署名提出の元教諭の「支払ったのは非常に残念」との発言、校長の「学校を静かに見守っていただけましたら幸いです」との記事が掲載されました。9月20日T新聞には市長定例会見での「ミス起こさぬ仕組みを」の記事を掲載。9月22日には「川崎市教職員連絡会」が新たに1万3千人分の署名を提出した事が掲載されました。また新聞記事に対して、教育委員会は「損害賠償は妥当」とのコメントを出しております。
新聞報道は以上の通りでありますが、皆様はどうお考えでしょうか。私は川崎市教職員組合からのコメント、考えが無いことに違和感を感じ、校長先生の「学校を静かに見守っていただけましたら幸いです」とのコメントが心に沁みました。
この案件について文部科学省に見解を求めたところ、初等中等教育企画課から「文科省としては個別具体の事案について、文科省から申し上げることはないが、個別の状況に応じて教育委員会の責任の下、適切に判断いただくものと考えております」という8月の文科大臣の定例会見における発言を回答としていただいております。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
TEL:044-751-8855
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4月26日
4月19日