戻る

麻生区 人物風土記

公開日:2022.11.25

立体切り紙アーティストとして活動する
大薗 一樹さん
下麻生在住 28歳

家族に感謝 目標は世界

 ○…ミューザ川崎(幸区)で11月20日まで開かれたパラアート推進事業「Colors川崎2022展」。その中で、色紙でつくる立体アートのワークショップの講師を務めた。色とりどりの紙をハサミで切って、立体の生き物を制作。子どもたちからのリクエストにもその場で応じるなど、好評を博した。「子どもたちは折紙のベテラン。喜んでくれて楽しかった」と笑顔で振り返る。

 ○…1歳7カ月のときに、小児がんの一種の血液疾患を発症。血液が流れる場所で腫瘍が発症してしまう難病で、腫瘍による下肢の麻痺により中学3年生から車いすを使用するように。今も投薬と通院が欠かせない。「考えても仕方ない。お出かけが好きなので、楽しんで病院に行っています」と疾病を受け入れ、日々の生活を楽しむ。

 ○…高校1年生のときに訪れた美術館で出合ったのが立体の切り紙アートだった。「自分にもできるかもしれない」と我流で制作するうちに、動物や魚、昆虫などを1枚の紙で表現できるように。写真や映像を見ずに、頭に描いた線を切っていくだけ。これまでに制作した作品は数知れず。そのクオリティからさまざまな場所で展示や、ワークショップの参加要請も多い。「こんなのができたらいいなと考えるのが楽しい。子どもたちのつくりたいという気持ちに応えたい」と制作意欲は止まらない。

 ○…普段は福祉作業所で軽作業に従事。趣味は麻生養護学校で始めたバイオリン。日常生活を支えてくれる両親と妹は「いつも自分のために尽くしてくれて、身近で大切な存在」と感謝の念は堪えない。夢は、これまで行ったことのない海外旅行。そして「立体切り紙アーティストとして世界進出することが目標」と力強く語った。

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    麻生区 人物風土記の新着記事

    麻生区 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS