麻生区 人物風土記
公開日:2023.01.27
川崎市民生委員児童委員協議会の会長に先月就任した
今 富子さん
金程在住 74歳
自然体で「誰かの役に」
○…地域で日常の困りごとの相談や、高齢者、子どもの見守り・支援などを行うボランティアの「民生委員児童委員」。昨年12月に3年ぶりに改選が行われ、市内1507人のけん引役として大任を引き受けた。「大変な役を引き受けてしまった」と苦笑いしながらも、「皆さんが気持ちよく見守りができ、まとまりのある民児協にしていきたい」と抱負を語る。
○…20年前、同居していた義親が認知症になり、熟慮の末、施設に入れることに。「心苦しさがあった。人様のお世話になったので今度は自分が返す番」。翌年、民生委員児童委員になった。見守りや支援で大切なのは情報。高齢者や子どもたちが取り残されることがないよう、町内会と情報を共有しながら取り組んできた。地域から相談され、行政や専門機関へとうまくつなげられた際に掛けられる「ありがとう」の声がやりがいだ。
○…PTAの副会長、コミュニティ・スクールの協力員なども長年務めてきた。「まとめるよりも、2番手で宴会部長をやっている方が好き。人に喜んでもらえることが好きなんです」とほほ笑む。福島県出身で、近所付き合いが多い地域で育った。世話好きの父親の背中を見てきたこともあり、人を支えていく役割は苦にならなかった。「周囲の人たちに支えられてきたからこそ。誰かの役に立つことが、自分の生活の張り合いになっています」
○…コロナ以前は、バレーボールや、夫と飲みに出掛けたり、旅行に行くことが趣味だった。その生活に戻ることを心待ちにする。「風情のあるところに行くのが今から楽しみ」と声を弾ませる。会長の任期は3年。「気取らず、おごらず、自然体に」。これからも、そのスタイルで地域のために汗を流す。
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