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麻生区 意見広告

公開日:2023.03.10

連載102
『二十歳を祝うつどい』は各区で開催できないか?
みらい川崎市議会議員団 こば りか子

 川崎市では、成人式式典を『二十歳を祝うつどい』とし、20歳を対象に、中原区のとどろきアリーナで実施しています。かつて私の息子や娘も参加しましたが、麻生区から、特に振袖姿の娘を連れて行くときには、着付けや会場までの渋滞対策などで数日前から緊張していたことを思い出します。

 ところが、今年は会場周辺どころか広いエリアで厳しい交通規制が実施され、大混乱だったことをご存知でしょうか。

 それは昨年の式典が影響しています。昨年は、数人の新成人がバイク4台、車2台で広場内に進入し、危険行為を行ったことがテレビで放送されました。1月下旬に警察と青少年支援室が行った反省会で、警察から「とどろきアリーナは、駅から遠く、会場内が広すぎるため車で送迎される新成人が多く、場所が悪い。日付や場所を分散し開催した方が良い」と意見が出されました。それに対し当局は、意見やアドバイスを参考に開催方法を整理して見直す」と回答したものの、4月下旬に行われた打ち合わせで、「分散開催は難しい」と回答したため、警察は「機動隊100人を配置し実施することになる」としました。理由は「今年(令和4年)の成人式での暴走行為が全国ネットで放送されたのは、たった3カ所しかなく、警察として非常に危機感を持っている。川崎の成人式は、暴走行為が野放し、テレビも来る、目立つこともできると思われている。少なくとも今後2〜3年は、完璧な警備体制を敷いて、暴走行為を絶対許さないことが必須」というのです。そして、10月31日の警備体制打ち合わせでは、等々力緑地周辺の2町会に対し、通行許可申請を求めるほど厳重な交通規制を行い、送迎は徒歩20分近く要する最寄り駅までとされたのです。

 こうした状況から、市に対し各区で分散開催することを提案したところ、青少年支援室は「人生の節目を迎えた若者を、議長・副議長など来賓を迎えてお祝いすべきものと考えている」「等々力は市域の中央に位置し、JリーグやBリーグの観客輸送などイベント輸送の実績がある」「市域をまたいで旧交を温めることが出来なくなる」ため、今後もアリーナで実施すると答弁がありました。

 しかし、旧交を温めるという話も実態調査を行った訳ではなく、根拠はありません。むしろ、成人式を終えた方からは「会場が広すぎて、友人に会えなかった」「地元で開催できれば会えるのに、なぜ縁もゆかりも無いアリーナなのか」など否定的な意見が多く聞かれました。そこで改めて、等々力で一括開催することについての理由を質したところ「市民としての一体感や、ふるさと川崎への市民意識を醸成する大切な機会」とし、あくまでも「分散開催はしない」と、平行線のままでした。

 また、ボランティアで手伝う団体や来賓からは、「コロナで3部体制になってから、拘束時間が長くなり負担が増えた」との意見も伺います。

 一方、各区で分散開催すれば、時間に余裕ができ、娘や孫の晴れ姿を楽しみにしていた家族の気持ちも満たされます。また、各区ごとに開催することで、当事者が自分事として企画から参加でき、より各区の独自性のある成人式になると考えます。さらに小中学校から進路が分かれた友人達と再会しやすくなり、その後、地元の飲食店を利用すれば、地域経済の活性化にも繋がることが期待されます。消防団など地域の担い手として活動してくれる人材の発展に繋がるかもしれません。

 4月から、若者の声を政策に反映させることが義務化されます。そこで、本市初の試みとして、「成人式」を区ごとに分散開催することについて、広く、若者の意見を聴取する機会を設け、あり方について判断することを強く求めました。皆さんはどう思われますか?ご意見お待ちしています。

みらい川崎市議会議員団 木庭理香子

TEL:044-299-7360

http://www.koba-rikako.com

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