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麻生区 トップニュース経済

公開日:2023.03.31

三矢研究所
静岡・裾野にサーキット場
自社の無線操縦車を試走

  • 全長約260メートルのサーキット

  • コースを走るスケールスポーツ

  • あいさつをする古澤社長

 車の5分の1の大きさで、無線で操縦する模型自動車「スケールスポーツ」。上麻生の(株)三矢研究所(古澤利夫社長)は3月19日、日本初の専用サーキット場を静岡県裾野市にオープンさせた。同社が開発したスケールスポーツは、2010年に川崎市の「ものづくりブランド」を受賞。全国に愛好家が広がる中で、川崎と裾野を拠点に魅力を発信していく。

 1970年に柿生で創業し、セキュリティ機器を中心とした電子機器の開発を手掛けてきた同社。車好きの古澤社長の「動くものを作りたい」との思いから、2005年にスケールスポーツを開発した。

 同社がオープンさせた「スケールスポーツパーク@裾野」(裾野市須山2962)は、約2千平方メートルの土地に、全長約260メートルのコースを常設。コントロールデッキ(操縦場)やトイレが設置され、今後は事務所やピット、カフェエリアも設ける予定だという。スケールスポーツのレースやイベント、同社の自動搬送ロボットの製品テストコースとして利用するだけでなく、地元の子どもたちの交通安全教室などでの活用も視野に入れる。古澤社長は「各種イベントや、工業製品のテストにも使ってもらえれば。川崎や裾野の団体、企業にも積極的に利用してもらいたい」と展望を話す。

長年の夢かなう

 3月19日には、同所でオープニングセレモニーが開催され、村田悠裾野市長、勝又正美御殿場市長、福田紀彦川崎市長、麻生区の企業菅家者ら約100人が出席。村田裾野市長は「全国の方々がこの聖地に集って腕や技術を競い合う。新たな観光資源ができて感謝している」とあいさつ。福田川崎市長は「スケールスポーツは、川崎ものづくりブランドのひとつ。スケールスポーツの文化を裾野市が聖地となって、この地から発信していってもらいたい」と期待を寄せた。

 古澤社長は「スケールスポーツの開発時からサーキット場をつくることが長年の夢だった。川崎をはじめ、さまざまな場所を探していた中で、裾野の方々のご協力あってつくることができた。これからもスケールスポーツを応援してほしい」と思いを語り、出席者に呼び掛けた。

 スケールスポーツは、全長700ミリ、全幅400ミリ、重量10キロを超える大きさで、エンジンとガソリンで動くモータースポーツ。独自性、先進性、品質管理力、販売実績、将来性、社会貢献度等の面で優れたものとして認定された製品・技術であることを示す「川崎ものづくりブランド」に認定されている。

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