３月13日付けで麻生警察署の署長に就任した
玉置敏也さん
千代ヶ丘在住　54歳

対話重視まちの治安守る

　○…１５６人の署員を束ねる新リーダーとして麻生署に着任。「応援してくれる人をつくろう」「風通しの良い職場にしよう」。この２つを着任時に訓示した。区民にとっての警察といえば麻生署。適正な職務執行が区民の安全安心につながる。署内の係が異なってもお互いに尊重しながら署員同士が交流し、仲間意識を醸成していく。「地域の安心安全には、地域の方々のバックアップも必要不可欠。応援してもらえる署にしていきたい」と抱負を語る。

　○…横浜市出身。幼い頃からスポーツが得意で体力には自信があった。高校生の頃に、近所に住んでいた警察官に勧められ、「体力を生かせる」と警察の道を志した。警察学校を出た後、鶴見署の交番勤務を皮切りに、これまで22の部署を渡り歩いてきた。そのキャリアの大半が刑事部。「事件を解決し、御礼の言葉をもらったときはやっていてよかったと思いますね」と警察官としての使命、やりがいを語る。

　○…多摩署に勤務していたときだった。登戸で通り魔事件が発生した際、刑事担当次長として現場の指揮を執った。混乱する事件現場。負傷者情報の錯綜（さくそう）。犯人の死亡。「事件の動機が解明できず、罰せられることができない。被害者や家族の無念を晴らせられなかった」。悔しさと、現場の難しさを痛感した事件だった。「後輩に、この経験を伝えていくことが役割」と自戒する。

　○…体力維持のためのジョギングが日課。スポーツ観戦が好きで、高校サッカー・野球をスタジアムに見に訪れるのが趣味だ。「時間があれば、署員を集めてフットサルで交流したいですね」と笑顔を見せる。署員とのコミュニケーションを深めながら、後進を指導し、地域の安全安心を守っていく。