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麻生区 人物風土記

公開日:2023.06.16

伝統文化の魅力を伝える「川崎市茶華道協会」の理事長に就任した
徳安 久是さん(雅号:徳安 興)
市内在住 62歳

花のある生き方を後進に

 ○…県内で最も歴史が長く、再来年に100周年の節目を迎える協会。「茶道と華道が一緒になっている団体は全国でもまれ。茶と花の魅力を市民に伝えていくのが役目」と決意を込める。献茶・献花式、いけ花と茶の湯の会など恒例の年間行事に加え、新たな企画も視野に。その一つが外国人への普及だ。「市内で国際交流を深め、日本文化に親しんでもらえたら。文化交流は国や政治の壁を超える」。日中友好の架け橋として民間交流を進める団体代表も務めるだけに思いは強い。

 ○…慶応大に入学し、「きれいな女性に勧誘されて」生け花サークルに入会。卒業後もOBとして活動を続け、30代のころ先代から指名を受けて講師に抜擢。今も学生と向き合う。新境地にたどり着いたのは約7年前。「変だと思われるかもしれないけど、花と語り合えるようになって。花から受けたメッセージ通りに生けてあげると、きれいに整えられ輝きを放ち、周りからの評価も高い」。自分の思いではなく、花の立場になって生けること――。華道の奥深さを改めて実感した。

 ○…衆議院議員だった父の跡を継ごうと、大学在学中に永田町で秘書を経験。士業と並行して政治の道を歩み、2007年には中原区選出の県議会議員に。「地元の要望を県に届け、形になったときはうれしかった」。2人の子が独立した今、1級FP技能士などの資格を取得し事業を営む。

 ○…学習塾の講師を務め、受験雑誌の発行にも携わった実績を生かし、教育分野での新規事業を目指す。「勉強はやり方次第で楽しくなるし、成績も伸びる」。生け花という生涯学習の大切さと併せ、「子どもには心にゆとりを持ち、学びある人生を送ってほしい」。60余年で培ったあらゆる経験を後進に注ぐ。

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