６月にデビューしたボーカルユニット「REAL TRAUM（リアルトラウム）」のリーダーを務める
高島健一郎さん
麻生区在住　36歳

歌で人生に夢を描く

　○…東京芸術大学を卒業したソロ声楽家４人で今年６月にデビューした｢ＲＥＡＬＴＲＡＵＭ（リアルトラウム）｣。オペラ、オペレッタ、ミュージカルと、各舞台音楽を学んだ若き才能が集まる。「４人で歌ったとき、声の迫力に自分も圧倒された。ファンの方にも伝わると思う」と自信をのぞかせる。10月には都内でコンサートも控える。「歌で表現できるすべてを届けたい。ジャンルを超えた音楽にも挑戦する」と今後の活動に意欲を見せる。

　○…王禅寺出身。中高生のときカラオケで友人に褒められた経験から、歌を職業として意識するように。声楽を習い始め、「挑戦できるところで一番の難関を」と名門大の門をたたく。卒業後は念願のウィーンへ留学。在学中に現地の音楽祭でデビューし、その後も大役を射止めてきたがコロナ禍で状況が一変。続々と公演が中止になる中、動画配信を開始。街並みに歌を重ね発信した映像が海を越え、日本からも好評を博した。「帰国しての活動を意識した瞬間。ピンチもチャンスになると実感した」と振り返り、現在はウィーンと日本に拠点を置く。

　○…「好きなことが仕事になったので趣味がないんです」と苦笑い。「人から見られている立場」であることを強く意識し、体型、健康維持を日々心掛ける。リラックスしたいときには家で晩酌をすることも。「ゆっくり時間を楽しみ、交感神経をリセットさせています」とほほ笑む。

　○…常に背中を押してくれるのは、応援してくれる人の存在だ。「自分の歌を通してほかの人の人生にも夢と彩りを届けられる」と力強く語る。今後は現在の活動に加え、役を演じることにも積極的に挑戦する。「その役を演じることで、新しい人生を感じていきたい」と期待を込める。