麻生警察署
特殊詐欺被害が多発
昨年対比で８件増

　麻生警察署（玉置敏也署長）管内の特殊詐欺被害が急増していることがわかった。今年7月９日時点での被害件数は20件で、昨年同時期に比べ８件増加。「オレオレ詐欺が増え、還付金詐欺も多い。留守番電話にするなど対策を」と同署では呼び掛けている。

　麻生警察署によると、今年７月９日時点で発生している特殊詐欺被害は20件。そのうち、オレオレ詐欺が５件と昨年同時期に比べ、４件増加している。預貯金詐欺が４件（同１件増）、還付金詐欺が５件（同１件減）、キャッシュカード詐欺盗が４件（同３件増）。被害総額は約３８００万円で、昨年の約１５００万円よりも多額な被害が出ている。「最近のオレオレ詐欺は、まず医者から電話があり、『異常があり、検査が必要』と語り、その後息子から電話がかかってくるような手口が増えてきている」と同署担当者は話す。

　架空請求詐欺以外は、基本的に固定電話を使った手口がほとんど。そのため、迷惑電話防止機能がついた電話を設置することが対策につながるという。区内の電気店によると、最新の電話にはそうした機能が付いており、「ナンバーディスプレイも装備されているので、非通知の場合は出ないように販売時に声を掛けるようにしている」と話す。さらに同署の担当者は「今年度はすでに終わってしまったが、川崎市で無償貸与の募集をすることもあるので、来年度はそういった機会も利用してほしい」と呼び掛ける。

　続けて、固定電話を外すことも対策の一つに挙げる。「高齢者はこだわりがある人が多い。還付金詐欺などは『緊急のため携帯電話の番号を教えてほしい』と言ってくれる場合もあるので、電話口で個人情報は話さないように」と注意を促す。「『急にお金が必要になった』などと連絡があった場合は、落ち着いて家族や警察に相談してほしい。還付金は、ＡＴＭを操作して振り込むことはない。ＡＴＭに行くのは、振り込まれてからなので、気を付けてほしい」と話している。