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麻生区 教育

公開日:2023.09.22

田園調布学園大学
子ども目線でまちづくり
納税、消費 「社会」を学ぶ

  • 給料としてイベント内通貨「ユリー」を手渡し

 田園調布学園大学が主催する子ども向けイベント「ミニたまゆり」が9月16日、17日同大学で開催され、5歳から15歳の子どもたち約350人が参加した。

 同イベントは、労働の楽しさや社会の仕組みを学んでもらうことを目的に、子ども主体で仮想のまちづくりを行うもの。2005年に開始し、今回で17回目。

 開催に先立ち、7月から当日の準備に向けた子ども会議を4回にわたり実施。同大学の学生と協力し、まちのシステムや必要な仕事、子どもの権利などについて、約50人の子どもたちが話し合いを重ねた。

 会議の結果、今年はAIを使った新たな仕事やSDGsを意識したまちづくりを行うことに決定。食品ロスについて取り組むと演説した高橋諒さん(栗木台小4年)が子ども市長に選ばれた。

 当日は、近隣施設・企業の協力のもと行われた病院やテレビ局、AIを使った悩み相談所などの職業体験を通じ、子どもたちは業務内容や仕事への思いなどを学んだ。

 労働後は給料としてイベント内通貨「ユリー」も支給。税金を支払い、手元に残ったお金で消費活動を行うなど、子どもたちは実際の社会の流れを経験した。

 高橋さんは「食品を引き取り、必要なところに提供するフードバンクを実現できた」と成果を語った。

 指導を行った同大学の番匠(ばんしょう)一雅教授は「自分たちの目線と意見でまちを完成させたというプロセスが重要。全国への発信に向け、まずは市内全区で実施したい」と今後の展望を語った。

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