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麻生区 人物風土記

公開日:2023.10.13

麻生市民館サークル連絡会の会長として3期目を迎えた
菅原 陽子さん
片平在住 76歳

自分の思いをまちに還元

 ○…先月、3期目の会長就任が決定し、今年もサークル連絡会に所属する数々の団体を取りまとめることになった。今年度は書道など、未だ所属のない新たなジャンルの団体の入会を呼び掛ける。毎年6月に開催するサークル祭は「それぞれが工夫し、毎回ゼロから作り出す集大成の場」。よりよい機会にすべく、団体の垣根を越えてコラボレーションを実施するなど、会員同士の交流を重要視する。

 ○…小学生のときに聞いた絵本の朗読に感銘を受け、「いつか小さな図書館をつくり、自分も読み聞かせをする」ことを夢に描いた。長年叶わずにいたが、結婚後子育てをしながらできることを模索する中、夫が後を継ぐことになった修広寺で、本堂前の廊下に7つの本棚を並べた図書スペースを設置することに。「望みは口にしていると周りの人も支えてくれるし、自分も気が引き締まる。夢は諦めてはいけないと実感した」と振り返り、目を細める。

 ○…子育てをする中でお世話になった麻生のまちに得意なことで恩返しをしたいと、青少年育成教育の一環として子どもたちに夏蒐(なつかり)太鼓を教える。「太鼓は盆踊りなど地域の活動に生きるもの。地元に懐かしみを感じる機会になってもらえれば」と願い活動に励む。自身も太鼓を叩き、老人会や障害者施設からの依頼にはいつでもどこでも応え、まちの人のために身を捧げる。

 ○…「寺は元々人が集うところ。普段から人が居付く場所になってほしい」と、修広寺で寄席やミニコンサート、踊りなどのイベントを実施している。今月末には伝統人形芝居の公演の開催に協力し、郷土芸能の継承に寄与する。自分の時間や思いを周りに還元し続けることで、地域、人の発展に尽力していく。

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