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公開日:2023.10.27

金程小4年生
最古の民謡「こきりこ」体験
富山から講師 本物触れる

  • ささらを持って踊る児童

 市立金程小学校4年生77人は10月20日、越中五箇山(ごかやま)こきりこ唄保存会(富山県)の指導のもと、日本最古の民謡とされる「こきりこ節」を体験した。音楽の授業「地域に伝わる日本の音楽に親しもう」の単元の一環で実現。児童は、教科書に載っている同保存会の指導で、竹でできた楽器「こきりこ」や「ささら」に触れながら、日本古来の唄や踊りを学んだ。

 「こきりこ節」は、富山県五箇山、上梨(かみなし)地方に伝わる民謡の一つ。大化の改新(645年)にあたり豊作祈願に山伏がコケラ経を読んだのが、なまって「こきりこ」になったと言われ、田植えや稲刈りの間に行われた田楽という田植え踊りの一つとされる。

 同校では、2016年から「子どもたちに本物を体験させたい」と音楽専科講師として勤務していた丸山博子さんの尽力で、同保存会の交流体験授業を実施。コロナ禍で2年中止となっていたが、昨年から再開した。

 今年も、箸のように細い竹を2本使って鳴らす「こきりこ」や、南京玉すだれの原型になったとされる「ささら」の打ち方や鳴らし方を事前に学習。当日、児童は同保存会の岩崎喜平さんから、こきりこの打ち鳴らし方を学び、歌に合わせて演奏し、ささら踊りを体験した。子どもたちは「歌い方がきれい」「ささらを鳴らしながら踊るのが難しかった」と感想を話した。

 岩崎さんは「神奈川県内で学校に来るのはここだけ。和の文化を体験してもらうことは、子どもたちの将来につながる」と期待を寄せる。丸山さんは「本物に触れてやってみたらできたという体験が本来の授業。その感動は何ものにも代えがたい。子どもたちの輝く目が印象的だった。継続していきたい」と今後に意欲を見せた。

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