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麻生区 社会

公開日:2024.01.12

未来に繋ぐ流鏑馬の伝統
奉納の儀に130人来場

  • 矢を放つ保存会のメンバー

 高石神社で1月8日、新春の流鏑馬神事が行われた。

 同神社では約370年前から流鏑馬が行われてきたとされ、現在は1989年に発足した「高石神社流鏑馬保存会」が継承し、実施している。

 同会の横山孝昭会長が今年3月で7年間務めてきた会長職を退くことから、今回は開催前に改めて射位に立つ際の作法や袴の着方などの見直しを行ったという同会。「今までの集大成として臨みたい」と準備を進めてきた。

 当日は約130人が来場し見学する中、同神社関係者や保存会メンバーら計18人が、立って的を射る「歩射」を執り行った。1年間の五穀豊穣や家門隆昌を願い放った矢が的にあたると、感嘆の声があがった。

 例年は一般の参加者も矢を射ることができたが、コロナなどの感染状況を鑑みて、昨年に引き続き中止に。代わりに破魔矢の抽選会を実施し、来場者たちは新年の運試しを楽しんだ。当選した区内在住の女性は「昨年は外れてしまったのでうれしい。日本の伝統文化を子どもに見せられる貴重な体験なので来年も楽しみ」と喜んだ。

 横山会長は「作法を再度見直したことで、例年よりメリハリのある統制がとれた奉納の儀を執り行えた」と振り返った。

 同会は次年度以降に向け、式の詳細な流れ、当日の配置などの写真を載せた文書を新しく作成。横山会長は「曖昧だった部分も一目瞭然。伝統ある流鏑馬文化の継承に努めたい」と思いを語った。

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