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公開日:2024.01.19
地元児童
イチゴ収穫、ケーキに交換
食育、労働の大切さ経験
区内で学童保育などを運営するNPO法人バンビのピエノ(石村真紀子理事長)に通う児童12人が1月13日、育てたイチゴを洋菓子店に持ち込み、ケーキに変えてもらう取り組みを行った。担当した同法人の石村元さんは「子どもたちは育てたイチゴがケーキになる過程を知り、『労働の対価』を得ることを感じたのでは」と取り組みの意義を語った。
同法人では、これまでキャンプなどの体験活動を行っていたもののコロナ禍で中止に。自分たちで体験活動ができる施設を作ろうと、県の補助金を活用し、2年前に横浜市青葉区にイチゴ農園を開園した。
石村元さんは、農業未体験ながら、イチゴ農家のアドバイスを受けながら、イチゴの生産に挑戦。税理士の資格も持っていることから、子どもたちに食育と労働の対価について学ぶ機会をと、今回の企画を発案した。川崎信用金庫の紹介で、区内の洋菓子店「エチエンヌ」に協力を依頼。同店のオーナーシェフ・藤本智美さんが快諾し、企画がスタートした。
昨年9月に、学童保育に通う児童たちと苗植え、11月に手入れを行い、1月13日に収穫。イチゴをパックに詰めて、同店に持参した。受け取った藤本さんの手によって「苺シャンティ」という名のケーキに。藤本さんは「イチゴと相性のいい、スポンジとカスタードクリームを使ったケーキ。すべて地元産の材料で、それを子どもたちに食べてほしかった」と話す。イチゴがケーキにのせられていく工程を見た児童たちからは「すごい」「美味しそう」と感嘆の声があがった。
ケーキを受け取った石井紗羽さん(麻生小4年)は「イチゴの苗を植えてから、今まで一瞬だった。頑張ったことが一つの形になった。うれしかったし、最後までやることができて良かった。パティシエや一緒に育てた友だちの気持ちを考えながら食べたい」と感想を話した。
藤本さんは「自分たちのつくったものがケーキに変わることを知る。プロ同士が集まり、子どもにこうした経験をしてもらう機会をつくることは良いこと。今後も続けてほしい」と感想を話した。石村さんは「収穫を楽しむだけでなく、自分で育て収穫したものがケーキとして商品に変わっていく過程を見てもらうことができた。子どもたちにとっていい経験になったと思う。協力していただいた方々に感謝し、今後も継続していきたい」と意欲を見せた。
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