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公開日:2023.07.14

川崎臨港署
闇バイト「手出すな」
地元中高生集めサミット

  • 報告者の話に耳を傾ける生徒

 SNSを使って実行犯を募集するといった「闇バイト」が社会問題化している。こうした中、地元の中高生が一堂に会し、犯罪に加担しない方法について話し合う「闇バイト犯罪加担防止サミット」が7月7日、川崎区池上新町の川崎臨港警察署で開かれた。

 同署が初めて企画したサミットには、大師高校、大師中学校、南大師中学校、川中島中学校、臨港中学校、桜本中学校の生徒12人が参加した。仲戸川博幸署長は冒頭あいさつで「闇バイトの危険性について深く知ってもらい、家族や友達を大切にする気持ちを再認識してもらいたい」と呼びかけた。

 同署が作成した啓発動画では「手伝うだけで高収入」といったアルバイト募集の手口や応募した際に送った個人情報をもとに、脅されて抜け出せなくなるケースがあることなどを紹介。友人が犯罪に手を染めていることを知った際には「犯罪を止めない方が裏切り。言えなければ周りの大人や警察に相談するように」とアドバイスした。

 生徒たちはさまざまな事例を聞いた後に意見交換。大師高校2年生の須本晴奈さん(16)は参加した中学生に向けて「怪しいDM(ダイレクトメール)には一切手を付けない。あまりにもしつこければ親に相談する」ことを心がけていると述べた。また「怪しいサイトをクリックしたら個人情報が漏れている」とも強調。「一時の油断が人生を狂わせる。気を付けて」と注意喚起した。同高3年生の星優希さん(17)はポスターを作成し、同署に寄贈。星さんは「いろいろなところに飾ってもらい、犯罪に手を出す人がなくなるように」と願った。

 神奈川県警察本部によると、2021年以降、闇バイトに絡んだ強盗、窃盗事件は全国14都道府県で50件以上で発生。昨年、県内で起きた特殊詐欺事件に加担し検挙された少年は前年比26人増の78人。このうち高校生が21人、中学生が11人だった。また、友人や先輩からの誘いが31人、SNSを通じてが12人で「危機的状況」と警戒を強めているという。川中島中の女子生徒(12)は「加担する中学生がいると聞いて驚いた」と語った。

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