東海道かわさき宿交流館の館長に就任した 北沢 仁美さん 幸区南幸町在住 66歳
縁ある場、未来につなぐ
○…今年7月に2代目の館長に就任した。交流館は川崎区区政推進課係長時に開館の話が立ち上がり、オープニングは副区長として立ち会った縁のある場所。「地域の方の思いがつまっている。多くの人に知ってもらいたい」。当時、開館に至るまで奔走した人々のことを知るだけに、思いもひとしおだ。秋には市民ミュージアムと共催のイベントもあり、より一層力が入る。
○…昨年度は東海道川崎宿起立400年、交流館は開館10年を迎えた最大の記念の年となった。多彩なプロジェクトが実施され、盛り上がりは最高潮に。「ここまで行きつくのはとても大変なこと。イベントを成し遂げて終わりにするのではなく、きっかけにして先につなげていきたい」。地域の関係を引き継ぎ、さらなる発展を目指す。
○…川崎区東門前出身。工場の煙に覆われていた空や、歩くのが怖かった地下道などの思い出もあるが、「今は全然違う。皆の努力で生活しやすいまちになった」と笑う。「地元で人のためになる仕事を」と、川崎市に入庁。保健行政やシティセールスなどのほか、川崎区では地域住民らと課題を解決するため、何度も議論を交わした。「一人ひとりの意見の大きさを感じた」と振り返る。58歳の時には麻生区で初の女性区長に就任。「『女性初』ということは特に意識しなかった」と気負うことなく、区政のために働いた。
○…50歳を過ぎて始めた趣味の茶道は、心を落ち着かせ、自身と向き合う大切な時間。「日ごろ慌ただしくしているけれど、鳥の声を聞きながら静かにお茶を点てていると、別の世界に浸れる」と良い気分転換になっている。また、東海道の街歩きも計画中。趣味を楽しみながら、新たな発見がありそうだ。
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10月4日