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川崎区・幸区 人物風土記

公開日:2025.09.26

ダイビングスキルを活かし、東扇島などの海で水中清掃に取り組む
鴫谷 隆(しぎや たかし)さん
高津区在住 50歳

海に愛情、注ぐ情熱

 ○...ダイビング歴は約30年。「水に包まれている感覚が好き」と話すが目下の憂いは進行する環境汚染。自身で潜っても「撮影するとごみが多くなった」と現状を危惧する。現在はマーケティング業務の傍ら海の仕事に携わりながら、市内の環境イベントへ参加など海の問題に尽力。浜辺にはリサイクルや処理が難しいマイクロプラスチックが目立つ中、視点を変え子ども達とアクセサリー作りも行う。「綺麗なんです」と笑顔で話す。

 ○...埼玉県越谷市出身。海との出合いは、夏に訪れる祖母の家。昔から「人と違うことをしたい」との性格から周りが車の免許を取得する中、選んだのが「スキューバダイビング」だった。ダイビングショップでも働き、「大切な場所」と人との出会いに恵まれた当時を振り返る。その後ダイビング関連の出版社へ就職し、世界中の海を潜った。「奇跡の海」と呼ばれるインドネシアのラジャアンパットは生涯忘れ得ぬ景色だが、環境保全の為にお湯も使えない場所と知り驚いた。

 ○...出版社を退社後は、ダイビングに関わることを生業に。業界では海の象徴であるサンゴ礁を守っていくことが国際的に定められるなど、世界中で環境保全への動きが強くなり「自分にも出来ることはないか」と活動の幅を広げ始めた。

 ○...有志らとともに東扇島の水中清掃を実施して今年で3年目。原動力は小学5年の娘の海の絵だ。魚と共に描かれたごみを見て「今の若い子に海がこう見えているのか」と苦笑いするしかなかった。市民は海への関心が少ないと感じることも多く「海の未来を皆で作りたい」とビジョンを掲げる。「携われば愛着が持て自分たちで守っていく気持ちが芽生える。それが次の世代につながる」と信じてやまない。

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