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川崎区・幸区 人物風土記

公開日:2025.10.17

佳珠教育書道会の会長を務め「かわさきの教育書道展」を開催する書家
 野口 佳珠(けいじゅ)さん(本名:野口三佳)
川崎区内在住 50歳

文字に魂を込める機会を

 ○…デジタル社会だからこそ「動物の毛に墨を付けて文字を書く素晴らしさを衰退させたくない」と力を込める。思いを込めて字を無心で書く書道からは「集中力や忍耐力。そして言葉が学べる」と語る。主宰する書道教室では3年に1度展覧会を開催。「作品を作る責任と挑戦心」を生徒に養ってもらうためにテーマは自由。毎年、歌詞や漫画の題名など多彩な作品もあり「柔軟な発想力に驚く」と話す。24日から開催する書道展には109人、計226点の作品が並ぶ。「当日を迎えるのが楽しみ」

 ○…名古屋市出身。母が寺の娘で卒塔婆などを書いており、幼稚園の頃に「私も書道をやりたいと話した」のがこの道に入った契機。何度も辞めたいと思った。だが父に「自分で決めたこと」と諭され、高校まで書道教室に通ったが、賞には縁がなく、自信が持てなかった。それでも書くのが楽しく書道の専門学校に進学。今でも指導を仰いでいる師に出会い「書道は線を魅せる芸術」と教わり、書道の魅力にまた一歩足を踏み入れた。

 ○…結婚を機に川崎市へ。子育てに追われ、長らく書道を離れた。転機は息子が通う学童。囲碁など多様な催しが行われており、自身も書道を教えられることを先生に提案。開催してみると保護者から「普段はどこで教えているの」などの声があり、これを機に2012年より書道教室の開講に挑戦。生徒から評判も良く、約500人の生徒を教えてきた。

 ○…家族は夫と子ども2人。趣味のヨガは「リラックスもできて無心になれる」と一呼吸も大事。2015年には毎日書道展の毎日賞を初受賞。「自分が納得した字が書けることは稀」と述べ、それでも「人生を通して向き合える物があることに感謝」と話す。

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