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公開日:2026.09.25
大衆演劇場「大島劇場」 76年の歴史、幕を閉じる 老朽化に伴い、9月末閉館
川崎区大島にある大衆演劇場「大島劇場」が、9月末で閉館する。1950年に開館し、戦後復興期から現在に至るまで、多くの人に親しまれてきた。29日の緞帳下(どんちょうお)ろしで、文字通り76年の歴史の幕を下ろす。
これまでを紐解けば、梅沢富美男さんや早乙女太一さんらと大衆演劇のスターも舞台に立ち、華やかな演技を披露したこともある同劇場。
客席は畳敷きで後ろの人でも見やすい傾斜が特徴。役者の表情や息遣いを間近で感じられる舞台との距離、時に役者と観客がコミュニケーションをとる場面も見られる温かな光景は、長年地域で愛されてきた魅力だ。笑いあり、涙ありの演目はもちろんだが、同劇場だからというファンも多く存在する。
9月11日の公演で鑑賞に訪れた東京都大田区から50代夫婦は「たくさん笑わせて頂き、心のオアシスだった」と笑顔。昨年だけで85回足を運んだという。山梨から遊びに来たという30代女性は「いい思い出がたくさんあり、感謝の思いしかありません」と話した。
大衆演劇は、かつて川崎区にも数多く存在したそうだが、娯楽の多様化などで減少。現在では同劇場のみとなり、その劇場も9月の閉館が決まった。施設の老朽化に加え、劇団員の宿泊施設の確保も近年の値上げ続きで難しくなったことが主な要因と4代目となる支配人はいう。「時代の流れ」と寂しさをにじませるが、記者に「芝居を見なくて記事が書けるの」と招き入れる気風の良さを見せてくれた。
最終公演は9月29日
最終月となる9月は、27日まで「三國座一見劇団」による公演が行われている。同劇場に立つのは11年ぶり。座長を務める古都乃竜也さんは「初めて舞台に立ったのは6歳の頃。そこからずいぶんお世話になった。お客さんとの距離が近く思い出深い劇場」と振り返る。閉館に関しては、「寂しいですが、最後の公演を務めさせて頂き光栄。最高の舞台を届けたい」と決意を語った。
最終公演の29日は「大島劇場 緞帳下ろし公演」が行われ、同劇場にゆかりのある役者26人が舞台に立ち、感謝と別れを告げる。
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