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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2011.11.17

気仙沼大使を務めるドラマー・タレント「バイソン片山」こと
片山 光明さん
淵野辺本町在住 60歳

「故郷に元気」ドラムに乗せて



 ○…医者に休養を促されるほど、ほとんど休みなし。ところ構わず全国津々浦々でライヴに力を注ぎ続ける屈指のドラマー。40年近く叩き続け、還暦を迎えてもなお、その卓越したドラムさばきは、円熟味を増すばかりだ。海外活動も豊富で、今年と昨年は台湾でジャズツアーに出演、アメリカ、ヨーロッパなどでもジャズを通じて盛んにライヴに参加。テレビや映画にも出演するなどマルチに活躍する。



 ○…6人兄弟の末っ子。音楽は2番目の姉から影響を受けた。洋楽をこよなく愛し、音楽デビューは中学生のとき。兄弟でバンドを組んだ。23歳で上京。音楽学校に進むとドラムの日野元彦氏に師事し、クラブなどのジャズ演奏のバイトで練習も兼ねて叩いた。帰宅すると明け方まで練習し、睡眠時間は1日3時間程度。過酷な日々を送った。それでも努力が報われ、バー・六本木パッサテンポのピアニストの専属ドラマーになると、プロへの階段を駆け上がっていく。



 ○…宮城県気仙沼市の出身。10年以上も気仙沼大使を務める。震災では、親族は皆無事だったが、地震直後、姉と3週間以上連絡が取れないなど絶望の淵をさまよった。その後、復興に向け幾度も物資を運び、夏には大型バスも出した。現在はがれきが徐々に撤去され、環境は整いつつある。しかし「現地の皆さんにはまだ、心のがれきがある。それを音楽でとっていきたい」と、支援の手綱は緩めない。



 ○…昨年から一番上の兄とバンドを組み、ライヴを始めた。坊主の兄が法話をし、音楽と融合させる新たな試み。すでに月1回のペースで全国的にライヴを開き、年に10回はこなす。復興支援に尽力する傍ら、こうした演奏依頼があれば当然、飛び回る。音楽を通じて何ができるのか、自らに課すテーマだ。そして、故郷に元気を届けようと、今日もドラムを叩く。

 

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