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相模原市立博物館レポvol.6 つくいの発掘 いくつも発見! 生物担当学芸員 木村 弘樹

公開:2016年3月24日

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県指定重要文化財の「津久井郡三ケ木遺跡出土品」
県指定重要文化財の「津久井郡三ケ木遺跡出土品」

 相模原市立博物館では、日々積み重ねられている発掘調査の成果を多くの皆様に知っていただくため、平成22年度から毎年、市教育委員会文化財保護課との共催にて考古企画展「相模原市の遺跡」を開催しております。

 そこで今年度は、「つくいの発掘 いくつも発見!」とテーマを設定し、旧・津久井郡四町の旧石器時代から江戸時代までの遺跡に着目した企画展を開催しています。

 企画展には、県指定重要文化財の「津久井郡三ケ木遺跡出土品」を展示しています。これらは、昭和33年に県立津久井高等学校の校庭拡張工事の際に出土した弥生土器です。この土器は、条痕文と呼ばれるスジ状の地文を施した古式の弥生土器で、壺形土器などを蔵骨器とした「弥生再葬墓」と考えられています。

 実は、旧・相模原市域では弥生時代の遺物はほとんど発見されていません。ところが、津久井地域にはこの三ケ木遺跡のほか、川尻遺跡や中野大沢遺跡、鼠坂遺跡など弥生時代の遺跡が確認されています。このように津久井地域は、台地上の旧・相模原市域とは特色の異なる、山間部の暮らしぶりや他地域との交流をうかがえる遺跡が多いことが特徴です。

 また、近年の津久井地域では、さがみ縦貫道、津久井広域道路などの公共工事が行われ、その工事に伴う発掘調査により、新たな遺構・遺物の発見などもありました。今回の展示では、これまでの発掘調査により出土した多くの土器、石器類などを、時代別に紹介しています。展示をご覧いただき、津久井地域の「いくつも発見!」を、感じていただきたいと思っております。

 本企画展の同時開催として、近年発掘調査がなされた6遺跡について紹介する速報展「さがみはら発掘最新情報」や「相模原市新指定文化財特別公開」もあわせて開催します。

 また、3月27日(日)と5月5日(木)には子どもたちも参加ができるワークショップが、4月17日(日)には、最新発掘情報の成果発表会もあります。これらの展示を通じて、相模原市民のみなさまが市内の遺跡や歴史への理解をより深めていただければ幸いです。

■相模原市立博物館

【電話】042・750・8030
 

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