さがみはら中央区版 掲載号:2018年3月8日号
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水彩画の作品展を通じ相模原市へ寄贈を行う 山本 悟さん 東淵野辺在住 73歳

筆で届ける「あしながさん」

 ○…「人は大切な財産。子どもたちの成長を少しでも手伝うことができて嬉しい」。幼い頃から親しんだ水彩で描く風景画の作品展を通じ、市への寄贈を行うこと10回目を数える。うち9回は障害のある子どもの支援施設「陽光園」へ遊具などを寄贈した。活動の根底にあるのは「生命へのまなざし」。「自然や子どもたちの中にある命の輝きを見つめていきたい」

 ○…市への寄贈のきっかけは10年以上前に開催した自身の個展。大手部品製造会社に長年勤務し社長も務めた中で、時間を見つけては描いてきた約20作品を披露した。相模原や海外の美しい自然を、優しい色使いで描いた風景画は人々を魅了。「作品を買いたい」という人もいたが、金銭を受け取るつもりはなかった。知人に相談する中で、コピー画を渡し「寄付」としてお金を集めることを考案。地元への貢献として人々からの「気持ち」を子どもたちに、遊具の形で届けていった。寄贈を始めた当初は長く続ける予定はなかったが、「寄付した遊具で楽しそうに遊んでいる子どもの写真を見ると嬉しくて」。気付けば「次は何を寄贈できるかな」と考える日々に。

 ○…水彩画と並ぶ楽しみは畑での野菜作り。市内で借りる一反ほどの畑で野菜を栽培。夫人は草抜き、自らは土作りなどを担い大切に育てていく。何よりの楽しみは収穫した作物の味。「夏場にきゅうりを食べながらビールを飲むのが最高だね」と笑顔がこぼれる。

 ○…水彩画は「手が震えて書けなくなるまで続けたい」とライフワークとなっている。作品への向上心が衰える事はなく、自身のテーマでもある「光の描き方」を極めるため、今でも勉強を続ける。作品展を通じた寄贈も続ける予定。「自分が前に出るのもどうか」と陽光園の子どもたちと会うことは控えてきたが、「来年は会ってみようかな」と目を細める。子どもたちの明るい未来を見据え、これからも絵筆を握り続ける。

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