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さがみはら中央区 トップニュース教育

公開日:2022.02.24

橋本高校
「インクルーシブ」実践2年
授業理解への一助にも

  • 2年目には1年目にできなかったインターンシップも実施

 現在、県内で14校のみのインクルーシブ教育実践校となっている橋本高校(緑区・内田和幸校長)では、実践が始まってまもなく2年になる。クラス全体の授業の理解度が高まる点などを利点とする一方、教育選択の一つとして考える向きもあるなど同校は多様な視点でインクルーシブ教育をとらえている。



 「インクルーシブ教育」とは、多様性の尊重のため障害がある人とない人が共に学ぶ仕組み。学校現場では一人一人に必要な合理的な配慮・支援を行うことが求められている。神奈川県は足柄、茅ヶ崎、厚木西高校の県立3校を実践推進校(パイロット校)に選定し2017年度からインクルーシブ教育の実践を先行導入。その後「県立高校改革実施計画2期」に基づき、市内の橋本高校と上鶴間高校(南区)を含む11校が新たに加わり、第2陣として20年4月からスタートした。



 橋本高校では初年度は軽度知的障害のある生徒が14人、さらに21年度は11人が入学した。



 初年度の生徒は8クラスに分かれて在籍し、基本的には通常学級(40人程度)で授業を受け、21年度の生徒は8クラス中5クラスに分かれ、1クラス35人程度で受けている。授業中は教科担当教員の他にサポート教員が1人付き、生徒たちが授業を理解するための補助を行う。また週2回、障害のある生徒には卒業後の進学先や就職について考える「キャリア教育」の授業があり、3〜4人の少人数制で2人の教員が授業に当たる。



社会の多様性の体験も



 インクルーシブ教育の良い点として、【1】通常授業にもサポート教員が付きクラス全体の理解度向上が期待できる【2】キャリア教育により社会の多様性を体験できる【3】養護学校などに比べ部活動の頻度が高く積極的に取り組める環境があることなどが挙げられる。



 しかし同校では、一概に入学を進めるわけではなく、「必ずしもインクルーシブ教育が良いというわけではない。知的障害のある生徒にとって、県内にはインクルーシブ教育実践推進校や特別支援学校だけではなくさまざまな特色のある学校があるので、それぞれの生徒がよりよい学校生活や進路を選択できる学校選びをすることが大切」(同校教諭)と話しており、インクルーシブ教育を多角的な視点でとらえている。



地域サポーター募る



 同校ではインクルーシブ教育を実践する上で、ボランティアの地域サポーターの協力を求めている。



 業務は校内にある生徒がクールダウンをしたり昼食をとったり勉強をしたりするための部屋で、昼の時間帯での見守り支援を行う(他業務をお願いする可能性あり)。



 高等学校のインクルーシブ教育に理解、関心のある人なら免許、経験などは不問。※ボランティア保険加入が必要(年間350円実費)。活動は平日午前9時〜午後5時の1〜2時間程度(週1回も可)。



 応募・問合せは【電話】042・774・0611同校インクルーシブ担当または副校長へ。詳細は同校ホームページを参照。

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