さがみはら中央区 トップニュース社会
公開日:2023.02.02
緑区開発支援会社
事業化へ向け実証実験
病院でロボット試走
「F―Design」(緑区西橋本/藤本恵介代表取締役)が手掛けるサービスロボットの事業化に向けた実証実験が1月18日、相模原協同病院(緑区橋本台)で行われた。当日は実際に院内をロボットが試走。藤本代表は「実験の結果を開発のステップにしたい」と話した。
この事業は、市が相模原商工会議所に委託しているロボット産業活性化事業の一つ。市内企業が手掛けるロボットの事業化に向けた実証実験の支援の一環として行われた。
F―Designは2006年に設立。ロボットに注力した開発支援会社で、機械設計などの製造コーディネート、ものづくり開発支援を行っている。今回、実証実験をしたロボットは、自動車などのサスペンション技術を応用した走行ロボット。外径0・55m、高さ0・95mで重さ35kg。速度は時速2・4Kmで積載重量は20kg。点字ブロックやフロアマットを走行できるほか、振動や衝撃を吸収して電子機器や搭載物を保護することができる。
実験当日は、配膳を想定して走行実験が行われた。実験前には井關(いせき)治和病院長が「医療現場でも人手が足りないところなど、ロボットを使うのは必要になってくると思う。どのように使えるのか検討できれば、大いに期待したい」とあいさつし期待を寄せた。試走が始まると、看護師や病院関係者が見守るなか、ロボットは点字ブロックなどを乗り越えフロアを一周していった。
ロボットの試走を見た看護師からは「重たいものを運んだり、長い距離を運んだりするのに使えると思う。ディスプレイや手すりを付けて、高齢の患者の方を案内、誘導してくれたり、カメラを付けて患者さんの見守りをしてくれたり、そういう使い方ができるのでは」と感想を話した。
同社の藤本代表は、高齢化、少子化による労働力不足を見据えて、今後ロボットを活用できればと開発に取り組んでいる。「興味を持って見てもらえていたので、現場の人がどう思ったのか、アンケートや感想を楽しみにしつつ、開発に反映させることができれば。次のステップに生かしたい」と話した。
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