さがみはら中央区 社会
公開日:2025.09.11
在日コリアンの家族像
14日に橋本で映画上映会
日本の植民地支配のもとで渡日後に定住した人々とその子孫「在日コリアン」の家族像を描いた映画「焼肉ドラゴン」の上映会が9月14日(日)、ソレイユさがみ(緑区橋本)で開催される。午後2時から4時30分まで。資料代800円。
今年は日韓国交正常化から60周年の節目の年。7月の参院選では外国人に関する真偽の不確かな情報が多く出回った。上映会を主催する「日本・コリア・在日をつなぐ会@相模原」の李春浩(リハルヒロ)代表は「互いを知り合うことが友好親善を図る中で大事。この映画を通して、人が人を思いやる心を育み、違いを認め合い、慈しみ、尊重し合う人間関係を形成したい」と話す。
いじめ、立ち退き
「焼肉ドラゴン」は2008年、在日3世の鄭義信(チョンウィシン)監督が新国立劇場に書き下ろした作品。18年に真木よう子さん、井上真央さん、大泉洋さんらの出演で映画化された。
作品では1970年前後、高度経済成長と大阪万博に沸く関西の地方都市に住む在日コリアン一家と、彼らが営む焼肉店「焼肉ドラゴン」に集う人々の人間模様が描かれている。学校でのいじめや、結婚、行政からの立ち退きの圧力、家族が離れ離れになる様子などが表現されている。
李代表は「最初はドタバタコメディ。面白おかしく描きながら、感動を与えながら、在日コリアンの現状をうまく表現している。在日コリアンがなぜ日本で暮らしているのか問題提起されている」と話す。
「これは日本の歴史」
「私の今の活動のエネルギーは、在日コリアンとして日本に生まれたこと」。李代表は愛知県で生まれた。朝鮮人というだけでいじめや差別を受けたことがある。自身の生まれについて「選択しなくても日本で生まれてしまった」と表現する。
「在日コリアンが日本に暮らして110年。これはもう歴史。日本の歴史。これがあまりになおざりにされている」と李代表。戦後80年の年に開催することになった上映会に強い思いで臨む。「在日コリアンは帝国主義の落とし子ですから」
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