さがみはら中央区・緑区 社会
公開日:2026.08.06
「地裁相模原に合議制を」 協議会55団体に拡大
相模原市と座間市を管轄する横浜地裁相模原支部(中央区富士見)における合議制裁判と労働審判の実施を求める協議会が7月17日、座間市内で総会および意見交換会を開催した。新たに全日本不動産協会神奈川県本部さがみ支部、両市の社会福祉協議会など9団体が加わり、参加団体数は合計55団体へと拡大した。
3人の裁判官が事件を審理する「合議制」は、1人の裁判官が審理する「単独制」に比べて慎重かつ迅速な審理が受けられるとされる。相模原支部では合議制が実施されていないため、判断の難しい民事訴訟事件や重大な刑事事件などは横浜市の同地裁で審理することになり、市民の時間的・金銭的な負担や裁判の長期化が指摘されている。
士業・経済・奉仕団体などで構成される協議会は2023年に発足。同地裁、最高裁への要望活動や地域での署名活動、情報収集などを続けており、6月末までに7920筆の署名を集めている。
総会の冒頭、会長を務める相模原市の本村賢太郎市長と座間市の佐藤弥斗市長が登壇した。佐藤市長は「最高裁と地裁が互いに『あちらが決めています』と言い合うような状況。閉じられた扉が開く気配はまだないが、少しずつ変化が見られてきたのは、皆さまの活動によるもの」と主張。本村市長も「80万人の市民がいながら、県内4支部で唯一、全国20の政令市でも唯一、合議制が実施されていない。言い続けることで市民に同じ方向を向いてもらうことが大きな鍵。55団体とともに、さらに輪を大きくしたい」と訴えた。
県弁護士会相模原支部の藤田寛之支部長は、6月に行われた「地域司法充実のための協議会連合会」の総会において、予算について財務省の職員から「司法施設は地域社会の基礎インフラであり、その充実さは重要課題と認識している」との話があったと報告。活動の手応えと今後への意欲を示した。
元裁判官が見解
講演・意見交換に登壇した元地裁裁判官の山本健一弁護士は、裁判官の働き方や仕事内容などの実情を踏まえ、「特に小規模な支部では、裁判官は通常の訴訟に加えて多くの事件を掛け持ちしなければならず重い負担がかかっている」と指摘。講演後には、「相模原の実際の不都合やニーズはわからない」と前置きしつつ、「複数人で話し合うことでいろいろな視点や考え方が出てくるので、合議は大事。ただ、合議でなくても裁判官同士で話し合いができている場合もある。一方で、忙しいとその余裕がなかったり、逆に合議が形骸化してしまうケースもある」と見解を述べた。
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