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地域と育む"TORIN(東林)愛" 中学校の職場体験 文科省表彰

教育

公開:2013年2月14日

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地元スーパーで陳列作業を行う同校の生徒
地元スーパーで陳列作業を行う同校の生徒

 東林中学校(南区上鶴間/志村勝巳校長)がこのほど、文部科学大臣から「平成24年度キャリア教育優良学校」として表彰された。これは、将来を見据えるための体験型教育を実践している同校において、特に2年次に行う3日間の職場体験「地域に学ぶ『TORINトライやる』」が高い評価を受けたもの。今回、県内の中学校では唯一の受賞となる。

 「地域と関わり合うことで地元の大人から学び、生きる力を育んでほしい」と、平成20年度からスタートした3日間の職場体験。単純な”体験”に終わらず目的意識を持った活動をと、3日間の内容で始まった。初年度は、保護者の紹介をもとに受け入れ事業所を開拓。平成22年度からは、市総合学習センター主管の「学校と地域の協働推進事業」のモデル校として市の指定を受け、元同校PTA会長を務めた北澤幸枝(ゆきえ)さんにコーディネートを依頼。日中忙しい教員らに代わり、積極的に新規開拓を行った。

 キャリア教育という社会現場での体験には、地域との繋がりが欠かせない。東林中は総合学習を利用し、3年間の進路学習を系統化。継続して学校と地域が繋がりを強化してきたことが大きな評価理由の一つという。

 そしてこれには、仲介役を任される北澤さんの存在は大きい。現在生徒受け入れ全74事業所(平成24年度)うち、北澤さんの関わる事業所は計37に及ぶ。「初めは手探りでした」と当時を振り返る北澤さん。学校が作成した案内資料を片手に、一軒一軒回る地道なものだった。

「生まれた街に感謝を」

 地元商店は、少人数スタッフや夫婦二人での経営店舗も多い。”担当をつける余裕がない””一日ならなんとかなるが…”。そんな声は少なくなかった。それでも「学校に協力できれば」の一心で商店や公民館に出向き学校と地元を結びつけてきた。結果、平成24年度では1事業所あたりの生徒が平均1・9という数値に。これを同校は1事業所1人までに高めたい狙いがある。「生徒が目的意識と自立心を高めるための目標。さらに多くの方にご理解頂けるよう務めたい」と意気込む。

 例年11月中旬に行う職場体験が終了すると、その後生徒は学級内で学んだ内容を発表。のち全体発表では、1年生や保護者、受け入れ先の事業所なども招待する。生徒らは、スライドショーや紙粘土での模型製作のほか、指導を受けたパスタ作りの実演を交えたりと工夫を凝らす。昨年は発表が終わると、「いい声が出てたぞ〜」と事業主から歓声が上がる場面も。志村校長は「学校、地域、生徒、そしてコーディネーターの繋がりで継続できていること。生徒には、生まれた地域に感謝の気持ちを持ってもらえれば」と話していた。
 

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