令和6年度の神奈川県教育委員会表彰(県優秀授業実践教員表彰)の受賞者41人がこのほど発表され、県立麻溝台高校(南区北里)から2人の教諭が選ばれた。同校からの選出は3年連続となる。
近藤、神田両教諭
今回受賞したのは、国語の近藤充暁統括教諭と地理歴史の神田聡美教諭。
近藤教諭は、生徒が学習目標を把握し、体系的に学習内容を振り返られるよう、学習シート(フローチャート)を構築するなど、個別最適化を重視した授業の取り組みが評価された。生徒からは「脳みそが疲れる」との声が聞かれるほど、頭を使う充実した授業内容が特徴だ。
神田教諭は「なぜ」「どのように」という問いを主軸に、生徒が興味を持てる疑問を提示しつつ、知識の習得と段階的な思考を促す授業を実践。この授業について、生徒からは「俯瞰して考えることでつながりが見えるので楽しい」との声が多く寄せられている。
神田教諭は「知識を獲得するだけなら先生はいりません。知識を活用し、『どうして』『どうなるのか』と考える力を養いたい」と語る。一方、近藤教諭も「単なる知識の習得に留まらず、それを使って考えたり表現したりする力を育むことを目指しています」と述べ、詰め込み型指導から次の段階への教育を追求している。また、近藤教諭は「学力を伸ばすには生徒のモチベーションが大切です。『学びたい』と思えるよう、『わかる』という経験を積み重ねてほしい」と、生徒の主体的な学びを支える重要性を強調した。
同校の仲神博副校長は「生徒の進路実現を目指し、『授業力の麻高』を掲げています。授業づくりプロジェクトチームの活動や3年間にわたる県教育委員会の『授業力向上推進重点校』指定を受けた取り組みが、3年連続の受賞につながったものと考えています」とコメントした。
なお今年度は市内から上溝高校、上溝南高校、上鶴間高校、相模原弥栄高校の教諭も選出されている。3年連続は麻溝台高校のみ。
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