つくい地域の高齢者に演劇を披露する「やすらぎ一座」の座長を務める 佐藤 園子さん 中野在住 62歳
「高齢者が笑顔となる公演を」
○…津久井地区社会福祉協議会中野支部の有志11人が集まり、地域の高齢者に対してボランティアで演劇を披露する「やすらぎ一座」の座長を務める。一座の大きな公演は、3月の高齢者文化交流の集い、9月の敬老の日の集い、10月の福祉の集いの3回。その他にも、依頼があれば、地域の老人ホームや地域センターなどに出向き、劇を披露する。「津久井はまとまりのある地域です。一座は衣装や小道具など地域住民の無償の協力で成り立っていますので、多くの方に感謝ですね」と笑いながら話す。
○…一座では脚本と演出を担当。結成してから10年、時代劇、現代劇、喜劇など試行錯誤を重ねながら劇の質を高めてきた。「毎回劇を楽しみに見に来ていただける来場者が数多くいます。リピーターの方にも楽しんでもらいたい」との思いから、毎回違う内容の劇を上演する。そのため、中々稽古が十分とはならず、1公演5回足らずの練習で本番を迎えることも少なくない。「お客様の反応はシビアで、良い劇の時は本当に喜んでくれます。その笑顔が見ると苦労が全て忘れてしまうのですよ」
○…地区の主任児童民生委員も務め、地区の子育て支援に積極的に関わる。月に1回、子育て支援サロン「元気っ子」を開催する他、自身も2人の娘を育て上げた経験を踏まえ、子育て中の若いお母さんの相談に関わる日々を過ごす。「高齢者福祉も子育ても地域が一体となり協力して、何事にももっと積極的に関わるまちにしていきたいですね」と強調する。
○…中学・高校と演劇部に所属、定年までは県内の高校で社会科の教師として勤務した。また、趣味でもある能は大学からこれまで40年近く続け、今でも月に3回は都内で踊りに出かける程、熱中している。「能や教師としての経験が、演劇づくりにすごく役立っています。今振り返ると演劇が、本当に好きだったのですね」と話してくれた。