県大会で初優勝を飾り、記念撮影をする選手とチーム関係者
相原小学校を拠点に活動する小学生ドッジボールチーム「Ｔ．Ｋ．Ｇ」は、２月９日に南区の相模原ギオンアリーナで行われた「春の全国小学生ドッジボール選手権大会神奈川県大会」で優勝し、全国大会初出場を決めた。ところが、３月に予定されていた大会がコロナウイルスの影響で中止に。選手らは初出場の喜びから一転、悲嘆にくれた。「大会がなくなり、すごく悲しかった」と選手たちは声を揃えるが、その一方で「チーム全員で全国の切符を手にできてうれしかった。大切なのは努力なのだとわかった」と前を向く。
同チームは２０１５年秋に代表の山嵜寿梨さん（43）とコーチの井上仁志さん（68）が創部。緑区、中央区の小学生が集い同校体育館で週３、４回の練習に励んでいる。
創部当時から練習に参加してきた主将の金田大喜さんと副主将の鈴木誠也さん、松川朝哉さんは小学校生活の最後に自分らの代で全国大会へ出場することを誓い、12人の仲間とともに切磋琢磨してきた。特に意識したのは「声出し」。パス回しや陣形など全員が声をかけ合って戦わないとドッジボールは勝てない。金田さんは「最初は全然ダメだった。仲間に厳しく言い、自分もしっかりやった」と振り返る。
そして迎えた県大会。全部で33、市内からは９チームの出場中、全国へ進めるのは１位だけ。「みんな声がよく出ていた」と松川さんが語るようにチームは宿敵・フェニックス（海老名）らとの接戦を制し、念願の初優勝を決めた。「初めて大きな大会で勝てて優勝チームの気持ちを味わえた」と鈴木さん。「今まで努力してきたから優勝できた」と松川さん。
山嵜代表は「勝てばいい、ではなく人への思いやりを考えられるチームにしたかった。最後は皆がチームを思ったから勝てた。ドッジを通じて、辛くても諦めないことを学んだと思うので、下級生も同じように続けてほしい」と話した。
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