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さがみはら緑区 政治

公開日:2025.08.21

参院選で導入「投票支援カード」
市選管 進めるバリアフリー化

  • 投票のバリアフリー化を進めるツール。右上が投票支援カード

 相模原市選挙管理委員会は、さまざまな理由により自身の意思を口頭で伝えることが苦手・困難で投票時に支援が必要な人が、係員に手伝ってもらいたいことを記入する「投票支援カード」を7月20日に投開票された参議院議員選挙から導入した。

 市選管は、全ての有権者に送付する入場整理券に支援カードを1枚同封。実際に支援カードを持参し投票所を訪れた有権者からは感謝の声が聞かれたという。

 支援カード導入へ向けた検討が始まったのは昨秋。10月の衆院選には間に合わなかったが、先行自治体からサンプルを取り寄せ相模原独自のカード作りを進めていた。

 2月には県立相模原支援学校で行った模擬投票の出前授業に製作途中のカードを持ち込み、改善点などのアドバイスを求めた。進言を受け全ての漢字にふりがなを振り、同伴者は代理投票ができず、投票所係員のみが代行できることなどを追記した。

補助具も導入

 支援を必要とする人がカードを記入し投票所の係員に渡すと支援が受けられる仕組み。カードには「投票所の中で、係員や家族の付き添いは必要ですか」など、求める支援内容を尋ねる3つの質問が記され、「はい(係員)」などの選択肢に、丸を付けて希望する支援を伝えることができる。さらに3項目に当てはまらない支援を希望する場合には、希望する支援内容を記す記述欄が設けられている。

 市選管では、ほかにもイラストや文字を指差すことで意思疎通をはかる「コミュニケーションボード」、投票用紙に記入する枠が分かりやすくなる補助具なども導入。投票所における「ソフト面のバリアフリー化」ともいえる取り組みになっている。

 「支援やサポートがあれば投票できるけれど」――。1票を投じる権利を行使できる環境整備が進んでいる。

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