町田版 掲載号:2018年8月16日号 エリアトップへ

町田市立博物館より32 おいしいご飯の炊き方 学芸員 佐久間かおる

掲載号:2018年8月16日号

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 現在、市立博物館では、町田市が誕生した昭和30年代にスポットを当て、駅前を中心に発展、開発された商都としての昭和の町田と、団地造成などの開発に伴い行われた発掘調査で明らかになった縄文時代の町田の二つの視点から町田の暮らしを見る「まちだ今昔(いまむかし)〜時空を超えた対話;縄文ムラと商都〜」展を開催しています(9月17日まで)。ちょっと懐かしい昔の町田と、とっても昔の町田の暮らしをのぞきにいらして下さい。

 さて、今回の展示の中では、市民の方より昨年度ご寄贈いただいた民俗資料の紹介をしています。その中に、煮炊きに使っていた羽(は)釜(がま)―いわゆるお釜があります。今回はお釜でつくるおいしいご飯の炊き方を紹介します。

変なかたちの道具

 お釜は一見ユーモラスな形をしています。丸い底に、胴部分についている羽のようなもの、そして分厚い木のフタ。シルエットで見るとUFOのような形ですが、実はこの形がおいしいご飯を炊くために工夫された形なのです。

 お釜は昭和の初め頃まで、薪を燃やして使う「かまど」と呼ばれる現在のコンロと同じ働きをする設備に、ツバと呼ばれるお釜の羽のような部分をひっかけて使っていました。ツバから下の底部分はかまどの中にすっぽりと入って直接火が当たり、火の熱が均一に伝わりやすいよう丸い形をしています。ツバから上は、蒸らすための水蒸気がこもる空間で、分厚い木のフタは水蒸気を逃がさないようにするために必要なものでした。

始めチョロチョロ中パッパ

 現在ご飯を炊く時は、炊飯ジャーのスイッチを押すだけで炊飯と保温ができ、おいしいご飯が出来上がります。しかしお釜を使っていた時代は、かまどの火加減を確認しながらご飯を炊いていました。かまどの火加減は、スイッチではできません。薪の量や入れるタイミングで調節していました。

この火の調節方法に「始めチョロチョロ中パッパ、赤子泣いてもフタ取るな」という言い回しがあります。じっくり弱火でお釜を熱し、徐々に火の勢いが増してお釜内部に圧力がかかってα(あるふぁ)デンプンが多くなります。そしてしっかり余熱で蒸らしておいしいご飯が炊きあがります。この言い回しはキャンプなどでよく使われる飯盒炊飯でも応用できます。夏休みにキャンプを計画中の皆さん、「始めチョロチョロ中パッパ」の言い回しを思い出しながらおいしいご飯を炊いて楽しい食事の時間をお過ごし下さい。
 

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