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掲載号:2022年5月19日号

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樹齢100年近いハリギリの木。トゲに覆われている
樹齢100年近いハリギリの木。トゲに覆われている

トゲ

 写真は、周囲のクヌギやコナラの大木に肩を並べるハリギリの大木。樹齢は100年近いのではないかと思う。ハリギリをコラムで取り上げるのは2度目。滅多に人も入らない自然な雑木林ならハリギリは安心して成長できるが、かつての森林に手を加えて作った人間用の公園だと、ハリギリは強烈なトゲに覆われているから危険。私も以前、渓流釣りに出かけた折、沢まで降りる藪こぎでうっかり2メートルほどのハリギリを握って掌にいくつかの穴が開いたことがある。ハリギリは幹の直径が20〜30センチくらいになっても根元までトゲに覆われているから、うっかり寄りかかったりしたら大変だ。しかし、写真の大木にもなれば、木肌はクヌギに似ていてトゲもないから、遥か上の枝や葉を見なければそれと分からない。今は市内の小山田緑地公園の一角で聳(そび)えているが、ここまで大きくなれたのは、おそらく公園として切り開かれる前は深い藪の中だったからだろう。一方、ハリギリは種の発芽率はかなり良いから、天狗の団扇のような葉をつけた若い芽があちこちで見つけられる。しかし人間の立ち入る自然公園ではことごとく刈られる運命だから、食用に若芽を摘める1メートルから5メートルくらいの若木は全く見当たらない。50センチくらいのでさえない。当社では参拝者が入れないところに勝手に生えてきたのを放置したハリギリが1本ある。幹の直径は20センチほど。剪定して大きくならないようにしているが、まだまだ若木だからトゲは怖いくらいで、剪定した枝さえ処理するのに苦労している。春の若葉はタラの芽同様に天ぷらなどで美味しくいただけて、私的にはタラの芽より好きだ。春の大山の豆腐料理店では「おおばら」と呼んで天ぷらで出してくれるところもある。トゲに気を付けながら新芽を採るのは苦労するが食欲が勝るから危険を冒す。トゲだらけのオニカサゴを狙って釣りに出かけるのと同じで、人間の存在はハリギリにとってもオニカサゴにとっても誤算でしかない。

 ヒイラギも古木になると高いところの葉は丸くなってトゲがない。ハリギリも大木になればトゲがなくなる。弱い若木と違って防御の必要がなくなるからではないだろうか。国も同様のはず。発展途上の若いうちは防御のトゲを持ち、大木になればどっしりと構えて攻撃も防御も不要になる。しかし大国と思っていたあの国が攻撃を仕掛けている。戦争という名の野蛮な大量殺人をしている。地球上の大国と言われる国々はまだまだ根元までトゲだらけのようだ。しかもそれを振り回すから、人里のハリギリよりたちが悪い。しかも、各国がこぞって制裁するから、トゲが増えていく悪循環。ボルシチは美味しいのに。愛すべき国民は大勢いるのに。

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