世界を舞台に奮闘する”中高年の星”が諏訪町にいる。今年4月、「世界マスターズベンチプレス選手権大会」で14連覇を達成した澤千代美さん(65・諏訪町)だ。アメリカで行われた2015年の同大会では60代72キロ級に出場し97・5キロを記録。2位に10キロ差をつける圧倒的な力を見せつけた。「練習で115キロを持ち上げていたので、世界記録(105キロ)の更新は問題ないと考えていたんですが、大会前に手首を怪我してしまい力を発揮できなかった」と喜びよりも悔しい思いの残った大会だったと振り返る澤さん。この負けず嫌いな気持ちが連覇を果たした原動力となっている。
「太り過ぎ」がきっかけ
澤さんがベンチプレスと出会ったのは、八王子市職員として市内保育園の”給食の先生”を務めていた2000年。健康診断で「太り過ぎ」と指摘され、市内のキックボクシングジムでダイエットに励んでいた時だ。ジム内でベンチプレスに取り組んでいる男性を見て、興味本位でチャレンジ。50キロのバーベルを持ち上げた。「ジムのトレーナーに驚かれたんです。『男性でも40キロを上げるのがやっとなのに』と」。ベンチプレスに惹かれた澤さんは専門的な指導を受けることができるジムに通い始め、わずか1年で日本チャンピオン、世界一に駆け上がっていった。
「子どもたちの給食をつくるために、重い鍋を毎日のように持ち運んだことが、私を強くしてくれたんだと思います」
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